連敗。
まさかこんなスタートになるとは思っていなかった。
だから、落ち込みではなく苛立ちがいきなり沸点に来た。
ええ加減にしろ。
22シーズンぶりに開幕戦を敗れ、W杯予選のため2週間の間。
この時間を俺は鬱屈のなか過ごしていた。
カカが大丈夫だという報に心を安らげ、約3か月ぶりとなるカカの雄姿、それを見ようとオレは14日21時50分に、テレビの前に陣取った。
前日のインテル勝利の報には、これっぽっちも心を痛めることはなかった。
しかし、始まるとどんどん気分が病んでいった。
カカが本調子ではないのは仕方のないことだ。
ピッポがいないのなら、シェバが1トップを務めるのもうなづける。
ただ、白いユニフォームがまったく似合わず、ただ膨張して映るロナウジーニョは許せない。
そしてピルロは、オレをただ苛立たせるだけだった。
ファバッリがピッチに立っていることには、絶望感を感じた。
30分、ディエゴ・ミリートの見事なポストプレーからスクッリに先制点を奪われる。
これは、ボネーラもマルディーニもどうすることもできない見事な攻撃だった。
相手を褒めるしかない。しかし、流れの悪い時間帯で我慢しきれない。これは痛恨だ。
その後は、ゴールに近づくよりも失点しなかった方がラッキーだった。
そんなサッカーがテレビの中で繰り広げられた。
後半、アンチェロッティはシェバとロナウジーニョを下げた。
自らの選択ミスを認めたわけだ。
まったくポストプレーができないシェバ。見せ場はFKだけだったロナウジーニョ。
こんな選手たちはいらない。起用した方が間違いだった。
後半のミランは、ボリエッロのポストプレーと、カカをはじめ周囲の選手とのコンビネーションに一日の長があるセードルフを投入したことで、状況は一変した。
どんなド素人でも、ボリエッロはまだしもセードルフの重要性はわかりきっていたことではないだろうか。
ただ、ゴールが開かない。
ピルロはとことん低調で、ザンブロッタとファバッリが攻撃に参加できないから、ミランの攻撃は、中央のカカにターゲットを絞ればいい。
カカはそれでも独断であわやPKまでは持ち込んだんだが。
アンチェロッティは、どうしようもなくパトをピッチに送り込んだ。見え透いた策だ。
結局パトは、このゲームで唯一のビックチャンスをGKに当て、ミランはさらなる失点を重ねて敗れ去った。
「完敗」の2文字しか言い当てることはできない、絶望的なゲームだった。
それなのに、「まだ軌道修正するには間に合うと思っている。いや確信している」。アンチェロッティはこんなたわけたことをぬかしている。
ガリアーニは、W杯予選がなく、集中してトレーニングできることに希望を託している。
信じられない。
アンチェロッティとミランの間にあるのは、信頼といった美しいものではなく、癒着等の醜いしがらみがあるのではないか。
そんなことが頭の中に浮かんでこざるえない。
ガリアーニは、この夏できることをやった。オレは評価している。
ただ、なのに勝てないということは、連敗しているということは、現場のトップである指揮官に問題があるということだ。
それしかないんだ。
トレーニングする時間がなかった?ユーロがあったんだ、それどこも同じだ。
昨シーズンの失敗は終焉を意味していた。
それはアンチェロッティの終わりを現していたんだ。
まずアンチェロッティを首にしなければ、何も始まらない。
ガリアーニは、この夏もっともやらなければいけないことに目をそむけた。その罰が、開幕連敗だ。
もうわかっただろう。結果が雄弁に語っているではないか。
目を覚ましてくれ。
ローマも負けた。フィオも負けた。
セリエAは波乱の幕開けだと言っていい。モウリーニョも薄氷の勝利だった。
正直、まだカンピオナートの希望を捨てる必要はない。
だからこそ、ガリアーニは早期決断が必要なんだ。
ライカールト?ファンバステン?ドナドーニ?
この際、正直誰でもいい。
ミランには、カカがいるんだ。
開幕2戦でアンブロジーニの1得点のチームには、シェバがいて、ピッポがいて、ロナウジーニョがいて、ボリエッロもいる。
おかしいんだよ。ボローニャに負け、ジェノアに負けるなんて。
そんなチームじゃないんだ。
アンチェロッティ、お願いだから、やめてくれ。
少なからず感謝の気持ちもある。
でももう限界だ。