ようやくベンチにロナウドが戻ってきたが、この日は出番なし。
ジラは、シュートらしいシュートは1本と、テンションを1つも上げさせてくれないままベンチへ引っ込んだ。
オイオイ今日もか、オレは半ばあきらめかけた。
しかし、この日はピッポに神が降りてきてくれた。
CLの神様は、本当にミランを助けてくれる。それもピッポが大のお気に入りのようだ。
神様、いつもいつもありがとう。
いいヤツだね。今度菓子折りでも持ってお礼に行くよ。
この日は、気温マイナス3℃と言っていたから、選手たちも寒かっただろうが、見ていたオレ達も本当に寒かった。
両サイドバックが攻撃に絡めないミランは、こういうゲームしかできなくなる。
前線はジラ1人、徹底的につぶされ、カカは前を向くことを許されない。
ピルロは保身なパスしか選択することはできず、ガットゥーゾの技術不足が露呈する。
ボネーラとセルジーニョがサイド攻撃をしないと、ミランの攻撃は行く手を失い、あまりディフェンスが強くないシャフタールに完封されていた。
セットプレーでしかチャンスができない、なんとも悲しいお粗末ぶりだった。
ただ、シャフタールも攻撃にキレがない。
うまい選手や危険な匂いのする選手はいるが、結果を残せる選手がいなかった。
挙げるならルカレッリなのだろうが、ルカレッリはネスタもカラーゼも知り尽くしているからね。
シャフタールの攻撃は、確かにヒヤヒヤしはしたが、怖くはなかった。
0-0が妥当な結果だろうと思えたし、録画で見ていたので早送りしてみてやろうかと考えるほどだった。
だが、それもピッポが出てきてからすべてが変わったよ。
やっぱりピルロのパスを引き出すことができるピッポの存在は大きい。
相手は混乱していた。
おそらく、ピッポという特徴は、実際に相手にしないとわからないほど稀有なプレースタイルなんだと思う。
だから、あまり対戦経験のないチームと戦うCLでピッポはゴールを量産できるんだろう。
セリエAでは、ピッポはばれてしまっている面がある。
モンテッラなど、似たタイプのストライカーがイタリアにいるし。
こういう生かし方をすれば、ピッポは今後もオレ達にたくさんの幸運を運んでくれるだろう。
ロナウドの復帰は持ち越されたが、ジラはゴールこそなかったといえ、調子は上向きだ。
カカもコンディションは落ちてはいない。
ピルロやセードルフ、アンブロジーニには多少疲れを感じるが、まだ心配するほどのレベルではない。
何よりもはやくヤンクロフスキの復帰を望むね。
両サイドバックはミランの生命線の1つ。オッドのコンディション上昇とともに、今のミランに必要なのは、まずサイドバックだろう。
ロナウドが復帰すればいろいろな問題が一気に片付き、浮上のきっかけをつかむことが出来るようになると思う。
ミランに少し光が差してきたかな。
そんな希望を抱かせてくれるゲームだった。
幸いアウェイが続き、プレッシャーのかかるゲームはやってこない。
次にサンシーロのピッチに立つユーヴェ戦まで、3ゲームすべてに勝ち、ロナウドやジラがゴールを奪い、ピッポもそれに遅れをとることなく主役を競ってくれれば、ユーヴェ戦をいい雰囲気で迎えることができるだろう。
ユーヴェに勝てば、一気にサンシーロの呪縛から開放されるはず。
この一戦の意味を高めるためにも、3戦全勝はノルマだ。
おそらくスカパーで放送しないだろうから、オレは見ることができないんだろうが、そんなことよりも勝って欲しい。
これはラストチャンス。
ロナウド復帰でミランに火がつかなければ、もう今シーズンは湿気たまま終わってしまう。
ロナウドには今、大きな期待をしている。
裏切ったら、ただではおかない。