勝ち点3。オッドのデビュー。開幕以来のピッポのゴール。
このゲームでミランが得たものは、こんなものだ。
まぁ、ミラニスタなりにもっと温かく言えば、リーグ戦10戦負けなし。ボネーラの好パフォーマンス。ジーダの安定感。というポジティブな要素もある。
もっと個人的に言えば、カカとガットゥーゾに新年の挨拶ができたことだろうか。
ラツィオ戦を見ることができなかった。コッパのローマ戦もそう。
このゲームへの飢えは結構高まっていた。
なのに、このゲーム内容だ。悲しくなった。
相手に恵まれ、運に恵まれ、それで何とか手にすることができた勝ち点3。
この勝利は、ミランが奪ったものではなく、頂いたものだった。
勝ちゲームを見せてくれた彼らに対して、失礼極まりないぐらい愚痴しか出てきそうにないので、
ちょっと、今シーズンのセリエA、カルチョについて書いてみようと思う。
06/07シーズンのセリエAは、アズーリの優勝を受けて始まったシーズンではなく、言うまでもなく、カルチョスキャンダルを受けてのシーズン開幕となった。
ユーヴェがBへ。ミランを含めた数チームがマイナスポイントを抱え、セリエAはスタートした。
この裁定の是非はさて置き、この事件が起こったことで、セリエAの株は大暴落を余儀なくされた。
「世界最強リーグ」と謳われた時代は、完全に過去の物となった。
その地位は、誰の目にも明らかにプレミアリーグ、リーガ・エスパニョーラに奪い取られてしまった。
どっちが「世界最強リーグ」だと問われれば、僕はプレミアリーグだと思うが、これは意見の別れる所だと思う。
セリエAではない。これに議論は必要ないだろう。
今や、セリエAに在籍する世界を代表する旬のスタープレーヤーは、カカ、ズラタン、スタンコヴィッチ、トッティぐらいではなかろうか。ブッフォンも入れてもいいかもしれない。
一昔前を振り返れば、なんとも寂しい現状だ。
選手にとって、今や憧れの舞台は、サンシーロやオリンピコではなく、オールドトラフォード、スタンフォードブリッジ、カンプノウ、エミレーツだろう。
将来を渇望されてやってくる南米の選手たちは、スペイン、イングランドの地を選択しているのは、明らかだ。
選手たちに嫌われてしまっている。と言ったら言い過ぎだろうか。
そうとも言い切れないと思う。
そして、嫌われた原因としてもそうだし、そうなってしまったからともいえると思うが、観客の大幅な減少はひどい。
先日行われたコッパイタリア準決勝ミランvsローマというカードに集まった観客は、約7000人だったらしい。
サンシーロ、オリンピコの閑散としたスタンドは、目にするだけで辛い気分になる。
僕が、TV画面を通してでも伝わってきていたあの興奮が、熱が、今は一つも伝わってこない。
カルチョに狂い、愛していた人々たちも、離れていってしまった。
こんなことが起こるなんて、想像もできなかった。
そして、もうひとつカルチョの重大な問題だと思うのが、これからイタリアを背負って立つスターが現れないことだ。
サッカー界を担う、若きプレーヤーは、今、イタリア人にはいない。
挙げるなら、デ・ロッシだ。だが、残念なことに彼はアタッカーではない。
カッサーノや、悲しいことにジラルディーノは、お世辞にもそういう選手とはいえない。
また同じことになるんだが、イングランド、スペイン、フランス、もちろん南米からも、どんどんとスター候補生が生まれてきている。
この問題を考えると、セリエAの未来に、光はあるのだろうかと真剣に考えさせられてしまう。
インテルの独走により、スクデットの興味も失われつつある今、もちろんインテリスタは大喜びだろうが、セリエAの興味はどんどん薄れていってしまう気がする。
ローマが次節で負けてしまうようなことになると、カンピオナートは終了だ。
インテルには、是が非でもつまずいて頂きたい。ちょっと待って頂きたい。
もしこのまま勝ち続けたいなら、もっと魅惑的な、スペクタクルを見せてもらいたい。
インテルの今シーズンの強さは、もちろん勝負強さと個の力は認めるが、対戦相手によるところが多い。
他チームの弱小化は否めない。
ミランが、今節のようなゲームで勝ってる事態おかしい。
低空飛行を続け、浮上のきっかけさえ見えないセリエAだが、CLというその国のリーグの力を示す格好の舞台がある。
ここで勝利しカップを掲げれば、セリエAの価値は上がり、株の暴落を食い止めることができる。
とてもハードだが、異常なステータスをビックイヤーは持っている。
インテルは決勝リーグの相手がバレンシアだ。最悪だが、セリエAの威厳を示すには、ちょうどいい。
これには、必ず勝利してもらいたい。マンチーニは絶対に勝たなければならない。
内容なんて、この時だけはくそ食らえだ。やっちまえマテラッツィだ。
ミランは、俊輔には申し訳ないけど勝つだろうから心配ないが、ローマはリヨン。これもやばい。
フランスリーグにまで、セリエAが負けるわけにはいかない。
ジュニーニョがケガしていることを、トッティがフルパワーなことを、祈ろう。
そして最後に、これはどう言っていいのかわからないが、セリエAにロナウドが帰ってきた。ロッソネロをまとって。
彼は、紛れもないスタープレーヤーだった。
マルディーニは、マラドーナの次に凄かった、と語っている。
そのロナウドが復活し、ゴールを量産して、またあの怪物に戻ってくれれば。
セリエAの起爆剤になってくれれば。
かなり可能性の低い望みだが、僕は、生粋のカルチョファンとして、セリエAのために、祈っている。願っている。
ロナウドよ!再びサンシーロに歓喜を!