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2006年09月 アーカイブ

2006年09月04日

06/07シーズン展望
いよいよ開幕

開幕決定
ようやく決まりました。30日、セリエAの新シーズンの日程が発表され、今週、ついに幕が上がることが決定。
まぁ、いろいろあったわけですが、ここまで無事たどり着くことができ、素直にうれしく思います。
カルチョスキャンダルの裁定を受け、ミランはセリエAを-8ポイントからのスタートとなり、CL予備予選3回戦への出場を余儀なくされました。
僕は、実際に、この裁定をどのように受け止めればいいのか、よくわかりません。
ですが、カルチョを愛するファンの1人として、ミラニスタとして、セリエA開幕を数日後に控えて、気分は高まり、いつものように胸躍らせています。


メルカート
カルチョスキャンダルの影響を受けて、ミランのカルチョメルカートは、相当の苦戦を強いられました。
名前の挙がっていたビックネームの獲得は現実にいたらず、とくに、ズラタンをインテルにさらわれてしまったことは、痛恨としか言いようがありません。
退団の決まった、シェバ、スタム、ルイ・コスタ、という穴は、これまでの貢献度と名前から考えても、あまりにも大きいと言わざるえず、新たに、ミラネッロにやってきた、グルクフ、ボネーラ、R・オリベイラに、期待を抱きたいとは思いますが、戦力アップとは言えないのが現実です。


背番号7
もっとも大きなシェバの抜けた穴は、「7番」を引き継ぐR・オリベイラに埋めてもらうことになりますが、彼をシェバの後継者という見方をするよりも、新たなミランのストライカーとして、新しい攻撃の形を見せてくれることを期待すべきだと思います。
R・オリベイラは、リーガ・エスパニョーラで確固たる地位を築き、セレソンにも名を連ねた点取り屋です。印象としては、ブラジル人らしい抜け目のなさを持ち、シュートのうまい点を取れる選手というイメージ。プレー範囲も広く、インザーギ、ジラルディーノらファーストストライカーとの相性も問題はないでしょう。そして、同胞であるカカとのホットラインの誕生にも、大きな期待がつのります。
早くその姿を見せてもらいたいですね。ミラニスタのニューアイドルになることを願いいます。


アンチェロッティミラン
CL出場をかけて、ツルベナ・ズベズタとのビックゲーム。8月9日に第1戦を迎えるハードな日程の中、チーム力に差はありましたが、インザーギの活躍で、きっちり勝利を収めることができました。
この2つのゲームで、今季のミランも、トップレベルで戦えるチームであることは、証明してくれたと思います。
アンチェロッティが就任してから、不動の中盤の3人。ピルロ、ガットゥーゾ、セードルフの連携の完成度は、かなりハイレベルなところにたどり着いています。
攻撃を指揮するカカは、大人びたプレーを見せ、もうワンランク上への成長を感じさせてくれました。サイドを駆け上がるカフーとセルジーニョも、まだまだ相手の脅威となることを披露し、アンチェロッティを喜ばせていました。
今シーズンも変わらず、アンチェロッティのミランは健在です。


さらに上へ
この2ゲームで振るわなかったジラルディーノですが、彼が、今季のミランの場所を決める選手です。インザーギとの相性という問題はさて置き、何ゴール奪えるかも重要ですが、チームがゴールをほしいときに、どこまでそれに応えることができるか、ビックゲームでどれほど結果を残せるか、です。
本当のスタープレーヤーへの仲間入りができるか、ジラルディーノにとって勝負のシーズン。彼が、そこまでの器でなかったとしたら、ミランの苦戦は必死です。


そしてもちろん、R・オリベイラが早く馴染み、結果を残すことも重要です。インザーギとカカだけでは、攻撃に停滞感が生まれるはず。新たな風は必要です。
さらに、ジダン2世とも言われているグルクフが、その才能を発揮し、中盤の争いに加わることができれば、よりチームが活性化されるはず。そうなれば理想の展開ですね。
チームに刺激は欠かせません。彼らの奮起は必要不可欠です。
セードルフがベンチに、ピッポがスーパーサブとして。アンチェロッティを困らせてやってもらわないと。


マルディーニ
06/07がミランにとってどういうシーズンかというと、マルディーニのラストシーズンということです。
今シーズンに限って、僕はミランDF陣にまったく不安を感じていません。マルディーニが必ず素晴らしいパフォーマンスを披露してくれるはずだからです。
ミランのバンディエラとして君臨し続けてきたマルディーニも、とうとうラストシーズンを迎えることになりました。チーム一丸となって、彼にタイトルをプレゼントしてもらいたい。彼がカップを掲げ、歓喜の中で、幕を下ろしてもらいたいです。


ラツィオ戦
10日の開幕戦は、サンシーロにラツィオを迎えます。
インテルよりはマシですが、いきなり骨のある相手です。ただ、マルディーニが語っていたように、ミランはすでに8ポイントを失った状態なわけで、スタートダッシュは欠かせません。必勝の心もちで挑んでもらいたいですね。
さぁ、いよいよです。いろいろヤキモキさせられましたから、スカッとさせてもらいたいですね。
フォルツァ ミラン! 楽しみです。

2006年09月13日

セリエA 開幕戦 vsラツィオ
サンシーロに、新たなスターが生まれた日

ついに幕を開けたセリエA
もう、この「ついに」とか「ようやく」とかいう言葉も、使いすぎて飽きてきたので、このさい触れないでいこうと思います。
セリエA、ミランの開幕戦が行われることを、これからシーズンが始まることを、ただただ喜びましょう。
いつものように胸を躍らせながら、繰り広げられるのドラマの数々に一喜一憂して、とにかく、「サッカーを」楽しみましょう。


アンチェロッティミラン
開幕戦のメンバーは、GKジーダ。DFは右からカフー、ネスタ、マルディーニ、セルジーニョ。中盤は底にピルロ、右ブロッキ、左セードルフ、トップ下はカカ。2トップはインザーギとジラルディーノ。
アンチェロッティが就任してから、良い意味でも悪い意味でも、ほんとにメンバーが変わってません。毎年マイナーチェンジを加えてはいますが、アンチェロッティのサッカーの心臓、幹は、ピルロとカカです。そして、この2人を生かし支えるのが、ガットゥーゾ(開幕戦から出場停止)とセードルフということです。


あと、どうしても欠かせないのが、攻撃力のあるサイドバックです。カフーとセルジーニョに高齢化がささやかれようと、彼ら以上の(現実的な)人材が見当たらないのも事実。アンチェロッティは、このゲームでの彼らのパフォーマンスを見て、胸を撫でおろしたことでしょう。
この6人の選手が、ここ数シーズンの強いミランのすべてです。彼らの円熟味はより増してますから、枝葉の存在次第でグレートアップもありえると思うんですが、今季、そこまでの補強はできませんでした。
ですが今シーズンも、アンチェロッティミランは変わらず存在し、例えシェバとスタムが欠けようとも、ミランは強い、ってことになります。なるはずです。


カカ
レアルの強引な勧誘に目もくれず(実際はどうか知らん)、カカはロッソネロに袖を通すことを選んでくれました。カカの残留こそが何よりの補強であり、シェバが去った今、ミラニスタの一番星は間違いなくカカです。
その期待を一身に受け止め、カカは応えてくれることでしょう。
「ゆっくりゆっくりだが成熟期が訪れようとしている。時間と共に学ぶ事もある。まだまだ学ぶべき点は多いが。だが、自分なりに全ての面で“責任感”を身に付けていきたい」。
これはカカのコメントです。このゲームでも、大人なカカを、確かに感じ取ることが出来ました。今シーズンは、さらに大きく成長した姿を見せてくれるはずです。
駆け上がっていってもらいたいです。ミランと共に、世界一へと、まっしぐらに。


インザーギ
公式戦で3連勝を飾っているミランですが、それは誰の功績か聞かれて、ピッポと答えないヤツはいないでしょう。
今は「インザーギのとき」であり、誰にもどうすることも出来ず、見守るしかないのです。ミラニスタは永遠にと祈り、対戦相手は、その「とき」が終わっているのを願うしかない。
ピッポは、シェバが去り、ズラタンやクレスポが来なかったと嘆く人々に希望を与え、ミランを、ティフォージを、強引に前へと押し進めてくれました。
彼のゴールへの欲求は、年を重ねようとも衰えることはなく、相手ゴール前にパニックと恐怖を引き起こします。そうして生まれた先制ゴールは、何度も魅せられた彼特有の違い(嗅覚)を証明するものでした。
彼とゴールとのラヴストーリーは、インザーギが貪欲に追い求めているように見えますが、実はゴールの方が、インザーギを選んでいるのかもしれません。
今シーズンも、その蜜月なラヴストーリーを見届けようと思います。


新しいスター
サンシーロのピッチに現れた背番号7は、今シーズンから名前の部分が書きかえられました。新しく刻まれた名は、リカルド・オリベイラ。褐色のブラジル人です。
彼は、後半途中からピッチに降り立つと、カカと華麗なワンツーを決めてスタジアムを沸かし、CKから、いとも簡単にヘディングでゴールを奪って、ミラニスタへ名詞を叩き付けてみせました。
その後もビックチャンスを演出した彼は、間違いなくこのゲームのMVPといえる活躍を魅せ、ミラニスタの心を揺らしました。
シェヴァの話はもう終わりにしよう。彼は良き思い出だ。これからは、オリベイラと共に…
そう思ったミラニスタもいたはずです。まだまだこれから試される時は続きますが、このゲームが、新たなスターのデビューした日になる可能性は高いでしょう。


勝ち点-5
触れるつもりはなかったんですが、やっぱり最後にちょこっとだけ書いときます。
このゲームに勝利して、勝ち点-5となったわけですが、このマイナススタートを、どのように受け止めるかです。
ゲーム開始早々失点をしてしまい、不利な状況に陥りながら、一致団結して逆転を収める、というゲームはよく見ます。また、退場者を出し10人になった場合もしかりです。
そうなんです。確かに不利は不利です。だからといって、負けたわけではなく、一致団結して戦えば、みんなで前を向いて戦えば、ということです。
こういった状況を理解する経験と、そのときの対応策は、みんな心得ている選手ばかりです。
チーム一丸となり、前を向くしかない状況を与えてくれた。そう考えれば-8ポイントなど安いもんです。
こういった軍団が出来上がった時、過去にたくさんの奇跡が起こってます。
例えば、ビックイヤーとスクデットの2冠とかがね。

2006年09月15日

CL グループH vsAEKアテネ
光が差し込む完勝

勝ち取った出場権
カルチョスキャンダルの裁定を受けて、予備予選からの出場を余儀なくされたが、当初の判決を考えれば、この舞台に立てることは、どう言われようとミランというクラブが勝ち取った素晴らしい権利だ。
選手、アンチェロッティ、ガリアーニらもコメントに残しているように、このチャンピオンズリーグに出れるということは、とてつもなく大きい意味を持っている。財政面でもそうだし、選手に与えるモチベーションは、雲泥の差だ。
この世界最高のリーグにミランというビッククラブは、常に出場していなければならない。また、出場すべきだ。ここ数シーズンでミランほど安定したクラブはないのだから。


グループH
今シーズンのグループリーグの組み合わせは、恵まれたと言っていいだろう。AEKアテネ、リール、アンデルレヒト。簡単に勝てる相手ではないにしても、ミランの突破はほぼ確実と見て間違いない。
これは予備予選を戦ったご褒美なのだろう。このチャンスを逃さないように、きっちりグループリーグを1位で勝ち抜き、決勝の地アテネに、また戻ってきたいところだ。


開幕
この舞台は、どんな経験豊富な選手たちにとっても特別なものだ。
チャンピオンズリーグアンセムが鳴り響き、引き締まった顔の選手たちが、決意を秘めてピッチに歩を進めていく。
何回見てもいいもんだ。見ているこっちが、背筋が伸びて緊張感が走る。
すべてのゲームがビックゲームであり、ここで活躍する選手が、結果を残した監督が、世界に認められ、自身の価値を証明することになる。
伝説はここで生まれ、歴史に刻まれ、語り継がれていく。
すべてのサッカー選手にとって、夢の舞台だ。


アンチェロッティの笑顔
初戦をサンシーロで迎えられたことは、ミランにとって、そしてアンチェロッティにとって、とても幸運だった。
アンチェロッティはこのゲームを、大胆なメンバー構成で挑んできた。ピルロ、ネスタ、セードルフを休ませ、グルクフをデビューさせ、シミッチをマルディーニと組ませて、ブロッキをセンターに置いた。この布陣は多少ギャンブルをはらんでいた。もし、開始早々のデリバシッチのヘディングシュートが決まっていたら・・・
だが結果は、アンチェロッティの予想を上回るほどのものだった。素晴らしいゲームを魅せての、3ゴールをあげての大勝だ。
それを物語っている誇らしい笑顔を見せたアンチェロッティは、このゲームで大きな手ごたえを感じただろう。


グルクフ
”ジダンの後継者”という前評判を持ちミラネッロにやってきたフランス人の青年は、サンシーロに始めて立ったこのゲームで、見事にその前評判どおりの、いや、それ以上の活躍を魅せてくれた。
グルクフの特徴は、視野の広さと、それを生かす精度の高いキックの両方を高いレベルで持ち合わせていることだ。まだ合流して間もないのに、ダイレクトではたくシーンがとても多かった。周囲をよく把握しているからこそであり、能力の高さの証明といえる。
そして、あのゴール。デビュー戦で、それもCLという舞台でゴールを奪えるというだけで、グルクフの持っている星の輝きを現していると言っていいだろう。
ミランにまた新星が現れた。そんな希望を十分抱かせてくれる夜だった。


笑顔
このゲーム、アンチェロッティが一番だったが、選手たちにも、笑顔がたくさん見られた。
とくにオリベイラはプレーしていてとても楽しそうだ。プレーすることを楽しみながらも、結果を残そうという意欲も十分に感じる。カルチョはそんなに甘くないので、壁にぶち当たり、笑顔を奪ってしまう時期もあるだろうが、今の気持ちを持ち続けてもらいたい。
そして、彼の存在がカカの表情を明るくさせているようだ。相変わらずインザーギはストイックに徹し、ガットゥーゾとブロッキは目に炎を燃やしているが。
チームの雰囲気はとてもいい方向に転がり始めている。06~07ミラン。とてもいい光が差し込んでいる。

2006年09月18日

セリエA 2節 vsパルマ
背番号10

エンニオ・タルディーニ
昨シーズン、エンニオタルディーニに乗り込んだミランは、シーズン終盤を迎えており、どうしても勝ち点3が必要なゲームを、3-2という打ち合いの末に勝利を収めた。
ミランの勝利への執念がわずかに上回ったが、パルマの勇気を持った戦いぶりは印象的で、とても好ゲームだった。
今シーズンのパルマは、昨季の主力をごっそり失ったが、的確な補強をおこない、モルフェオを中心にした好チームだ。開幕戦はトリノに引き分けたが、UEFA杯では、アウェイで勝利をもぎ取っている。
エンニオ・タルディーニでのゲームは、簡単ではない。
だが、ロケットスタートをきりたいミランにとっては、越えなければいけない壁だ。ここで、つまずくわけにはいかない。


ターンオーバー
これからハードな日程を強いられるアンチェロッティは、セルジーニョ、ネスタ、インザーギが出場できないなか、マルディーニとカフーをミラノに残し、そして、カカもベンチからスタートさせた。
シミッチとコスタクルタのCB。ボネーラが初先発。必然に迫られ、ターンオーバーをしかざるえなかった。
だが、日程やマルディーニらの年齢を考えれば、今後もこういう状況は頻繁にやってくるだろう。
15~6人ではシーズンを乗り越えられない。お前らの力が必要だ。チーム全員の力が。
そんなアンチェロッティのメッセージがこもっているように感じた。


背番号10
カカの代役、トップ下を任されたセードルフは、今シーズンから10番を背負っている。
ルイ・コスタの退団によりあいたこのエースナンバーは、ピルロかカカが、引き継ぐものかと思っていた。だが、セードルフが自らアンチェロッティに志願し、それをアンチェロッティが認めた形で、エースナンバー10番は、セードルフが背負うことになったのだ。
この出来事に、セードルフの熱い想いを感じる。


ドイツでおこなわれたW杯。セードルフは、ファンバステンに必要とされず、ドイツの地にさえ行くことができなかった。
受けたショックは大きかったと思う。いつもいた場所を、外から眺めて過ごさなければならなかったのだ。これまで、世界に実力を証明してきた彼は、その最大の場を失ってしまったのだ。
今シーズンにかける意気込みはかなりのものだろう。まだまだサッカー界から消えていくつもりは、毛頭ないはずだ。
俺は、まだやれる。ミランの10番に恥じないプレーができる。
自分を信じているからこそ、周囲に自分を認めさせるためにも、また自分にプレッシャーを与える意味でも、10番は彼にとって必要だったのだ。


今シーズンのセードルフは、チームの中心に立とう、という気持ちをすごい感じる。そして、勝利を強く欲していることが、プレーに現れている。
このゲームでは、素晴らしいFKを決めてミランに勝利を導いた。だが、まだまだこんなもんじゃ足りない。
もともとビックゲームに強いセードルフだ。大きな仕事をやってのけてくれるはずだ。
ミランの10番は、セードルフ。
誰もがそれを認めるように。セードルフの勝負のシーズンは、好スタートをきって始まった。


勝利
思っていたとおり、パルマは簡単な相手ではなかった。そのうえ、コスタクルタ、ジラルディーノが負傷退場するというアクシデントがおそいかかる。
先制点を奪うことには成功したが、パルマの圧力を受けて苦しいゲーム展開を強いられたが、4連勝しているミランは、選手が変わっても、その強さを発揮した。
とくに、拍手を送るべきはシミッチだ。アンチェロッティの期待に十分に応えるパフォーマンスを見せ、ミランに勝利をもたらせた。そして、ボネーラとアンブロジーニも、ミランの重要な戦力であることを見せてくれた。
彼らがチームの力になり、勝ち取ったこの勝ち点3の価値は大きい。
アンチェロティのプランは確実に進行中だ。アスコリ、リボルノと続くゲームでも、意欲的で力強いミランを見せてくれるだろう。

2006年09月28日

セリエA 4節 vsリボルノ
あらわれた課題

アンチェロッティのプラン
今シーズン、これまでになく積極的に採用しているターンオーバーは、公式戦6連勝を飾った原因とも言えるかもしれないが、週に2ゲームをこなさなければいけない現状で、年齢の高い選手が多く、W杯とCL予備予選の影響で十分な休暇もとれなかった選手も多い中で、いたしかたなくターンオーバーを採用するしかない、という現実もあった。
だが、ここまではインザーギの好調もあって、勝利を積み重ねてきたことで、サイクルがうまく回り始め、アスコリ戦でも苦戦を強いられたが、勝ち点3を持ち帰ることができ、ポジティブな空気をチームに持ち込むことができはじめていた。


勝ち点は極力落としたくない、というのがアンチェロッティの本音だ。-8ポイントからスタートしたミランは、早々にこのハンデを取り返して、上位に顔を出さなければいけない。選手のモチベーションやクラブの雰囲気を考えても、スクデットを視野に入れてシーズンを戦わなければ、燃え上がる闘志はわいてこなくなってしまう。ミランというクラブの宿命であり、避けられない現実だ。
チームをまとめる最高の手段は、勝ち続けることで、ゲーム内容は、その後についてくるものだと思っているはずだ。
アンチェロッティは、結果を出すために、それも続けて出すために、最善の策をとらなくてはいけない。それが、ターンオーバーだった。


選手層
カカとピルロ。この2人は、今のミランのサッカーをする上ではどうしても代えが利かない選手だ。そして、インザーギとカフーとガットゥーゾも欠かせない。
ターンオーバーを採用するにしても、彼らがピッチに立っていればミランのサッカーはできる、が、そうもいかない。
彼らに代わって他の選手を起用した場合、ミランのリズムは極端に生まれにくくなる。
このゲームはそれが顕著だった。ボールを配給するピルロ、サイドを何度も駆け上がれるカフーを欠き、ミランの攻撃は中央ばかり集中し、サイド攻撃は皆無になる。
アンブロジーニ、ボネーラにそれを期待するのは酷だ。


脱・シェバ
悪いときのミランの登場だ。インザーギのスペースは完全につぶされ、カカのシュートは枠を外れていくばかり。セードルフは中央で一か八かのパスばかりを狙い、攻撃に停滞感が漂ってくる。次第にボールの奪われ方も悪くなり、カウンターをあびせられる。
今まで、こんな嫌な雰囲気を打破してくれていたのは、やっぱりシェバだった。言いたくはないが、彼の個の力によるところは、大きかった。
その7番を背負ったオリベイラは、このゲームではさっぱり存在感を見せていない。ほとんどの時間ゲームから消えていた。スペースを完全に封じられた中で、工夫も足りなかったし、一瞬の隙を狙う動きもなかった。相手に与える恐怖感という面でもかなりの差がある。
オリベイラの評価を下すのは、もう少し先にしたいとは思うけど・・・


解決法
0-0で終わってよかった、負けなくてよかった、というゲームだった。リボルノの健闘も称えるべきだが、それ以上にミランの攻撃の単調さが目に付いた。
マルディーニの怪我でケチがつきはじめ、うまく隠していた課題が、ついにあらわれてしまった。
この課題は、今シーズン中は付きまとっていく問題だと思う。簡単に解消できるものではなく、アンチェロッティがどうにかできる問題でもないと思う。
だから、いかにこの課題を表に出さないかが、重要だ。
セットプレーで点をとる。個人の力でゴールをこじ開ける。この2つが必要不可欠であり、、解決法といえるだろう。
そして、それを背負うのは、カカ、ということになってくる。
個人で黙らせる。それができるのは、その期待を背負わなければいけないのは、やはりカカしかいない。このゲームでも、カカがシュートを決めていれば・・・ ということだ。
カカのできが、今シーズンのミランの順位を、直接あらわすことになると思う。