久々の先発となったジラルディーノ。ここまでリーグ戦で15ゴールを挙げながら、インザーギの好調により、最近ベンチを暖める時間が多くなっていた。
チャンピオンズリーグの大一番、バイエルンとの勝負を決する2nd.legでは途中出場。それも出場したときは、ほぼゲームが決まってからだった。ユヴェントス戦でもアンチェロッティは、インザーギをスタメンで送り出した。
相当悔しかったはずだ。ミランに移籍してきたときから、全ゲームに出場できないのは覚悟していただろう。ここ最近のインザーギの活躍ぶりを見れば、仕方ないかもしれない。しかし、調子が悪いわけではないし、ゴールを決める自信もあったはずだ。シーズンを左右する戦いに出場できないのは、いなくてはならないという存在になれていない、監督からの絶大な信頼をまだ得られていないことを告げられたようなものだった。
このゲームでは、絶対結果を残さなければならなかった。その意気込みは、ゲーム開始直後から、プレーや表情で見て取れた。
そして、ジラルディーノは結果を残した。自ら1ゴールを奪い、ミランがあげた4ゴールすべてに絡む活躍をみせた。自分の特徴を出し、力を十分に見せ付けた。
ジラルディーノとインザーギを比較すると似ている部分は多い。互いにペナルティーエリア内で勝負するタイプで、クロスに合わせるタイミングも似ている。常にゴール前にいて、ディフェンダーとの駆け引きの中から、最後にボールをゴールに叩き込む、ストライカーだ。
インザーギは、ゴールへの意識はめちゃくちゃ強い。すべてのプレーが、自身がゴールを奪うためといっても言い過ぎではないぐらいだ。そして、そのゴールで今までチームを勝利に導いてきた。駆け引きという面では一歩上だろう。相手にすれば、油断もスキもない嫌な選手だ。また、彼のゴールには、ゲームを決めるものや、印象に残るものが多い。
ジラルディーノは、体格を生かしてキープができるし、ポストプレーで、回りを生かすこともできる。シュートの正確性とバリエーションでも、インザーギより上だろう。これからは、大舞台で結果を出していかないといけない。重要なゲームでゴールを奪えなければミランのエースとしては認められないだろう。チームに勝利を、タイトルをもたらすゴールが必要になってくる。
相棒となるシェフチェンコは、ジラルディーノのほうがプレーしやすいかもしれない。ただ、ピルロのパスをより引き出せるのは、インザーギのほうだろう。カカはどっちの選手でも問題ないか。
この2人の選手が、素晴らしいストライカーであることは間違いない。アズーリでは、この2人の2トップもあるかもしれない。
アンチェロッティはこれから迎えるチャンピオンズリーグでの戦いではどちらを選択するのだろう。贅沢な悩みだが、重要な決断だ。
ジラルディーノがゴールを決めたとき、インザーギと抱き合って喜んでいた。お互いライバル心はあるだろうが、すべてはミランの勝利のためにという気持ちなのだろう。この2人があげるゴールが、これからたくさんの歓喜をもたらせてくれるはずだ。