vsエンポリ
インザーギがミランに貴重な勝点3をもたらした。
ディフェンダーを引き連れながら放った左足のシュートは、クロスバーにあたりゴールの中にたたきつけられた。
77分間ものあいだ、引いて守るエンポリの守備に苦しめられ、カカ、ピルロ、シェフチェンコを投入し、ようやく奪ったゴールは、彼らしい相手の一瞬のスキを付いた見事なプレーだった。
ミッドウィークにチャンピオンズリーグバイエルン戦を控えるミランは、ターンオーバーを敷き、エンポリから前半のうちにゴールを奪い、楽な展開に持ち込みたかったが、エンポリのディフェンダー陣は集中し、体を張ってミランの攻撃を跳ね返しつづけていた。
ゴールを奪えないことに焦りだしていたチームを救ったのがインザーギだった。
怪我で昨シーズンを棒に振り、復帰した今シーズン早くもカンピオナートで10ゴールを上げる活躍を魅せている。層の厚いFW陣のポジション争いの中、16ゲームに出場しての数字だ。
彼のプレースタイルは、長いブランクがあった後でも変わることはなかった。90分間常にゴールを狙い続ける。ディフェンダーと駆け引きを繰り返し、僅かなスペースを見逃さないように集中力を研ぎ澄ませる。相手よりも先に触る。ゴールできるポジションを嗅ぎ分ける。自らがゴールを奪うため、チームメイトに要求し続ける。
彼は1人でゴールをう奪うプレーを得意としているわけではない。何人もの相手を抜き去りゴールを決めたり、強烈なロングシュートでネットを揺らすことはほとんどない。仕事場はペナルティエリア内。クロスにあわせたり、こぼれ球を押し込むようなプレーだ。
個性が強すぎるため、エゴイスティックだといわれるときもある。確かに味方を生かすプレーは得意ではない。だが、彼の上げるゴールがチームに勝利をもたらすことも事実だ。そして、何といっても勝負を決めるゴールや、印象に残るゴールが多い。
今、インザーギの得点感覚は素晴らしい。アズーリでゴールを上げたジラルディーノより、インザーギのほうが期待できるだろう。確かに途中出場でも力を発揮できるが、90分あれば必ず結果を残してくれるはずだ。
これから迎えるバイエルン戦、ユヴェントス戦では、彼のゴールがミランを上へと導いてくれるだろう。