新ミランの可能性
ミランは本当に良くなっているのか?
答えが二者択一ならば、イエスだ。
しかし、当然ながらまだチームは発展途上であり、穴も少なくない。
結果が出ていることは素晴らしいが、その相手はトップレベルから一段二段落ちるチームだったことも忘れてはいけない(レアルも含む)。
ローマ戦の後半にレオナルドはシステムを変更した。
1トップ(インザーギ、ボリエッロ、フンテラール)を置き、左にロナウジーニョ、右にパトを配置する3トップになった。
そして、中盤はダブルボランチ(ピルロとアンブロジーニもしくはガットゥーゾ)になり、セードルフがトップ下のような場所でプレーしている。
4バックは変わっていない。
この変更によってミランは上昇曲線を描き始めた。
一番のポイントは、ロナウジーニョとパトに前を向いて有利な状況でボールを持たせることに成功したことにある。
ロナウジーニョはバルセロナで一世を風靡したポジションを与えられて自分の能力を出せるようになり、活力を取り戻した。パトもフィジカルコンタクトの少ない位置でプレーをスタートさせることで負担が軽減。サッカーを楽しんでいる。
ロナウジーニョとパトのコンビも素晴らしく、ロナウジーニョの右足から対角線上に送られるパトへのラストパスは、一撃必殺の得点源となった。
この2人を最大限に生かすことが、今のミランの陣容を見ればベストの選択であることは間違いない。
守備のリスクを背負いながらも決断し継続しているレオナルドの選択は、素晴らしい決断だった。
アンチェロッティ(イタリア人)には無理だったろう。ブラジル人であり監督経験のないレオナルドだからこそ、成し得た決断だと言えると思う。
そして、このシステムはレアル戦の勝利で一つの成果を得て、ダービーでぼろくそになったチームに歩き出す希望を与えてくれた。
今のミランには、新しいことに挑戦しているパワーが生まれ、結束力が高まっている。
選手が充実感を持って過ごしていることを、コメントから感じることができるのはうれしいもんだ。
しかし、このシステムはまだまだ穴だらけ。
ロナウジーニョやボリエッロのパフォーマンスが、まだまだ上がってくれると信じられるから伸びしろも大きいと思うが、それ以上に守備の問題は大きいし、本当にハイプレッシャーをかけてくる相手、後半のラツィオ以上の相手と戦った時どうなるか。今は露見していない不透明な部分は多い。
露見した時に、新監督の手腕が問われることとなる。
レオナルドはいい仕事をしていると思う。
しかし、今以上にチームを持っていくことができるか、たとえばCLトップレベルクラスのチームに持っていくことができるか。これからは本当に監督としての手腕が問われてくる。
まだレオナルドの監督としての色が見えてこない。
色が見えてきた時、レオナルドミランは成功への道を歩きはじめることができるようになると思う。
12節が終わり、もうインテルの優勝は決まったような雰囲気がカンピオナートには漂っている。
しかし、インテルとミランの差は現在7ポイント。まだあきらめる数字じゃない。
インテルは本当に強い。あいつら、本当に強い。
現実路線に一直線に突っ走り、去年よりも攻撃力を有している厄介極まりない相手だ。
しかし、まだ可能性はあるだろう?そう思わないとやってられない。
おそらく、ウィンターブレイクに入る時はもっとすう勢ははっきりしているだろう。
ミランは今後、なかなかいい相手が続く。インテルも少し息切れを見せそうな気がする。
ミランが今の結果をこれからの相手にも続けていくことができれば、成長しているということである。年明けての夢も広がってくるだろう。
インテルには魔法を起こせる選手はいない。
しかし、ミランにはロナウジーニョがいる。
だから、まだ何が起こるかは分からない。