こういうゲームが見たいんだよ。
ケガ人が続出していることや疲労が蓄積しているなんて、大小こそあれどのチームも同じなんだ。
今は確かに苦しいが、それでも広島は、選手層が厚く個人能力が高い。これは間違いない。
「勝ちに徹する」ことができれば、勝利の扉を開く力を持っているんだ。
ストヤノフがいない、カズが中盤にいない。山形に破れ、熊本に引き分けた。
これは本当に緊急事態であり、非常灯が広島を騒々しく照らしていた。
こういう緊急事態の時は、まず逃げる、乗り切ることを考えるべきなんだ。
どんなにかっこ悪くても生還することを最優先とし、各々ができることを精一杯やり、みんなで助け合って、窮地を乗り切らないといけない。
愛媛戦の広島は、それをやってくれた。
洋次郎と寿人が得点を奪った。
昭大が果敢に身をていしてゴールを守った。
槙野は昭大のミスからのピンチを身体を投げ出してブロックした。
61分のミスはアオが救った。
途中出場の結城は、全力を惜しみなく出した。
陽介は、相手の流れをプレスと技術でこっちに引き寄せた。
久保は、決めて欲しかったが、キープ力でゲームを終わらせた。
ピッチに立った全員が、自分のすべきことをきっちりとやり遂げ、チームのために、勝つために戦ったからこそ、勝利を掴み取ることができたのだと思う。
広島らしさは確かに影を潜めた。
シュート数も愛媛が上回っていた。
ただ、そんなことはどうでもいい。
今は、緊急事態を乗り切ることが大事だったのだ。
それにしても、寿人は「エース」と呼ばれるにふさわしい選手だ。
前節の2ゴールに続き、今節は貴重な追加点を奪ってくれた。
この窮地で結果を残してこそエースである。
寿人がいることが頼もしい。
浩司やカズも不慣れな場所でプレーしながら、チームに貢献してくれた。
リベロのカズ、ボランチの浩司では、彼らのポテンシャルが発揮できていたとは言えない。
ただ、この2人の存在がチームにどれだけ重要なのかを改めて認識させてもらった。
経験でチームを支え、プレーでチームを導いてくれている。
愛媛戦の勝利は、非常に大きい。
この一勝で非常灯の明かりは落ち着きを取り戻す。
だが、次節も苦しい状況にあることに変わりはない。
ストヤノフの出場は依然微妙で、選手たちの疲労もピークに達している。
岐阜は山形を破った勢いがあり、今節ゲームがなかったため休養は十分。相手に大きなアドバンテージがある。
ただホームだ。アウェイで苦い想いをした相手でもある。
サポーターがついているし、愛媛戦のようにみんなで立ち向かえば乗り越えることはできるはずだ。
次節を終えれば、負けられないゲームが続くことに変わりはないが、一週間間隔でゲームが行われ過密日程からは開放される。正念場の最後だ。
泥臭くていい、90分後に、ただただ勝っているために戦ってもらいたい。
岐阜戦は、愛媛戦同様に大きな意味を持つ一戦になる。
ここが底力の見せどころだ。
広島の強さを見せ付ける、絶好のチャンスでもある。