J2 21節 vs水戸ゴールを奪うために (むらさき)

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J2 21節 vs水戸
ゴールを奪うために

寿人の不在や、木寺の試合中のケガ。いろいろなアクシデントが起きながら、笠松で連勝していた水戸に勝てたことは、価値あることだと思う。
福岡戦で連勝も6でストップしたばかりだったし、この勝利を引き寄せてくれた龍一は、本当に大きな大きな仕事をやってのけてくれた。


寿人は、ペトロヴィッチ監督が就任してからの公式戦92試合で、3試合しか欠場していない。それも出場停止と代表遠征のため。絶対に欠かせないエースであり、チームの牽引している選手でもある。寿人の不在は、広島にとって緊急事態といえる状況だった。


絶対的な攻撃の核を欠いたペトロヴィッチ監督は、洋次郎、陽介、浩司の3人を前線に置いた。ゼロトップといえばいいのだろうか。
この選択は、ペトロヴィッチ監督の思考をよく現していると思う。
走れて技術の高い選手を好み、ゴールはチャンスの延長線上にあるという絶対的な考え方だ。
久保や龍一ら、チャンスの創出よりも最後のゴール前で能力を発揮する選手を、ペトロヴィッチ監督はベンチに座らせた。


このシステムが機能していたかといえば、僕はそうは思わない。
可能性はあると思うし、陽介のプレーレベルがもっと上がってくれば面白いとは思うが、それ以前に、僕はサッカーには役割分担が必要なのではないかと思う。
ゴールの扉をこじ開けるには、チャンスを作る能力とは違う特別な能力が必要なのだ、と個人的に思っている。


龍一はまずゴールに突き進み、久保は特化した能力を最大限に生かし、ゴールを奪うためにプレーしている。
彼らの頭にあるのは、まずゴールすることだ。そのための逆算から他のプレーを選択している。
ただ、どうだろう。
洋次郎は、いろいろなことができる。
パスやドリブルなど高い技術と豊富な運動量を駆使して面白いように決定気を作り、守備にも走れる。水戸戦のデキも秀逸だった。
ただ、洋次郎の頭の中にあるのは、まずゴールではなく、まずシュートチャンスを作ることではないかと思う。


この龍一と洋次郎の最初の目的の違いは、僅かではない大きな違いがあるのではないか。
まず結果に対する満足度が大きく違うと思う。
もし、龍一が絶好のチャンスを迎えるも、シュートをミスしてしまったとしよう。
龍一は、ミスした自分を責め、満足度はかけらも抱かないはず、当然だ。
こういう意識は、ゴールを奪うためには欠かせない要素だと思う。
だが、洋次郎にもし龍一と同様のシュートチャンスがきたとする。そしてミスをしてしまったとする。
洋次郎は、もちろんシュートミスを悔やむだろう。
しかし、相手を崩したこと、チャンスができたことに、満足感を少なからず抱くのではないだろうか。


誤解してほしくないのは、洋次郎が悪いというわけではないこと。
洋次郎に龍一と同じ意識を持てといっても、目的意識の根本が違うので無理だと思う。
流れている血が違うというか、職種というか、勝負所が違うのだ。
僕は、龍一が決定機を逃した場合、責める。
龍一の仕事はそれを決めることなのだ。龍一も、もちろんそれをわかっていると思う。
だから龍一は、ゴールに執着しているし、結果と数字で満足度が明らかに違うのが、見ていてよくわかる。
僕は、龍一のようなゴールを奪うことを仕事とし生きている選手が、GKと同じくらい11人の中に1人は必要だと思う。


寿人のすごいところは、洋次郎の仕事もしながら、龍一の精神を持っているということ。
だから、ペトロヴィッチ監督の下で、絶対欠かせない選手になっている。
確かに以前の寿人に比べれば、ゴール前でのこだわりが減り、得点数やゴールへの強い意識が少なくなっているように思う。
(僕は今の寿人よりも、以前の寿人の方が好きだ)
だが、プレースタイルは変化してもゴールへの責任はしっかりと持っている。
ここが寿人のすごいところであり、ストライカーとしての血が流れているということだろう。


これから、苦労するゲームが多くなると思う。
洋次郎や浩司がゴールを決めてくれば、楽にゲームを進めることができると思うが、彼らがやらなければいけないことはとても多い。
ゴールに対する責任をも背負えというのは、酷ではないだろうか。
ゴールの責任は、寿人をはじめ龍一や久保に背負ってもらった方が、役割が明確になり、それぞれが自分の得意な力を存分に発揮できると思うのだが。


チャンスを多く作った方が、得点が増える確立は上がる。それは間違いない。
ただ、サッカーはチャンスの数を競うスポーツではない。
チャンスを得点に結び付けなければ、意味のないスポーツだ。
ゴールすることに対してもっと直接的な戦法もあると思うし、ゴールを奪うことにもっともっと力を傾けてもらいたい。


今回は、非常にネガティブな原稿になった。
ペトロヴィッチ監督や洋次郎の批判ではないことは、理解していただきたい。
この水戸戦で、ペトロヴィッチ監督がこのシステムで挑み、こういう結果になったから書いたわけでもない。
今季が始まり、ここまでの戦いを見ていてずっと思っていたことを書いた。
リーグトップの38得点を奪っているチームは、しっかり結果を残していると思う。
ただ僕は、こうした方がいいのではないか、という1つの意見を書かせてもらった。


洋次郎がゴールを奪える選手になれば、とんでもない選手になる。
ペトロヴィッチ監督は、そうなってくれることを期待していると思うし、そうなれる能力があると信じているのだと思う。
僕も、とても期待している。

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2008年06月22日 00:00に投稿されたエントリーのページです。

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日程・結果

39節 vs湘南(H) 2-0


天皇杯 3回戦 10/12
 vs大阪体育大学(秋田)

41節 10/25 vs鳥栖(H)

天皇杯 4回戦 11/2
 vs東京V(西が丘)

42節 11/9 vs仙台(A)

43節 11/22 vs草津(H)