74分に久保がピッチに立った。
出場2分後に浩司からのパスを受けると、久保は迷いなく左足を一閃する。
ドラゴンの放った一撃は、唸りを上げてシュート回転しながら、サイドネットに突き刺さった。
本当に興奮した。
あんなのを見せられたらね~。ガッツポーズが出ないはずもないし、人目を気にしてる場合でもないし、とにかくうれしかった。
おそらく、あのシュートの軌道は久保にしか描けないと思う。
久保が帰ってきたよ。
勝ち点3を獲得できたことも非常に大きなことだったが、久保がゴールしたということ、それもすさまじいゴールだったことが、このゲームでの広島が手にした最大の収穫だったと思う。
ゲームは、4分にイリヤンとのホットラインから奪った公太の得点と、12分の槙野の得点で広島は完全に優位にたった。
どした?と聞きたくなるほど湘南のCB山口の裏はだーだーで、広島は面白いようにチャンスをつくり、洋次郎が今までの鬱憤を晴らすかのような豪快なシュートを叩き込んで、3-0で前半が終了した。
湘南はアジエルの不在をリンコンに託し石原も孤軍奮闘頑張っていたが、それ以前にああも簡単にゴールを許しては、どうしようもない。
後半も広島がペースを握っていた。湘南が選手を入れ替えどうにかしようとしたが、それにも動じることなく、アオが洋次郎へのアシストに引き続き素晴らしいラストパスを送って、寿人が叩き込み4点目を奪った。
もう、完全な広島のゴールショーと化したビッグアーチは、久保登場、久保爆発、でお祭りになった。
このゲームを見ていなかった広島ファンの方々は、不幸な人たちだと思う。
だが、後味はとても悪かった。
ペトロヴィッチ監督も認めていたが、ユキッチと龍一の投入がリズムを崩してしまい、79分に石原に決められて完封記録を4試合で止められると、ロスタイムにもゴールを許してそのままタイムアップ。
お祭りムードをぶち壊されて、酔っていたのに、いきなり冷水をぶっ掛けられて無理矢理現実に戻された気分になった。
でも、そんなことはどうでもよくなるほど久保のゴールが素晴らしかったから、酔いが醒めることはなかったんだけど。
5連勝を成し遂げ、C大阪がこけたことで独走の足場を固めることができた。
「決めきれない」という難題を吹き飛ばせたことは、とても大きな自信になると思う。
だが、次節甲府戦に勝ってこそ、その力は本物になる。
最後の2失点は、「自分たちを戒める良薬になった」と言えるようにしてもらいたい。
甲府とは、もういろいろ相性が悪い。いいかげん小瀬で勝たなければいけない。
今季8節での甲府戦の敗北は、7節でC大阪に大勝した後だった。相手も絶不調状態と、今回と同じ条件が揃っている。
繰り返してはいけない。本当に気を引き締めなければならない。
このゲームは、単なる6連勝を賭けたリーグ戦の一戦ではなく、とても大事なゲームだ。
甲府はホームで移動なし。広島はあんなへんぴな所に行かなければならず、移動の負担がある。
さらには青山がU-23代表に招集された。一誠も負傷しており、誰かをコンバートしなければならない。
浩司を下げるのか、という気がするが、前線をいじりたくはない気持ちも強いはず。
ペトロヴィッチ監督がどういう選択をするのか、注目したい。
相手が前線からプレスに来ることが予想されるため、ボランチは非常に重要な役目を持つ。
ただ、そんなことがあろうとなかろうと、勝たなければいけない相手なわけ。
その気持ちが一番大事だと思うし、過信せずいつも通り戦えば、勝てる実力差がある。
今季、昇格とか優勝とかを度外視したら、一番勝ちたいゲームだ。
とにかく、「勝て、勝て、勝て」だね。
勝って、ホーム福岡戦を迎えよう。
またたくさんお客さんが来てくれると思う。
またお祭りをしよう。