J2 6節 vs岐阜負けに等しい勝ち点1
この引き分けは、負けに等しい引き分けだったと思う。
ゲーム内容からすれば、勝ち点1はおまけみたいなものだ。
負けなくてよかったとホッとする気持ちもあるが、なんでこんなゲームになってしまったんだ、こんなゲームをしていたらダメだ、イライラのほうがつのる。
ゲーム序盤、広島はいつも通りゆっくりとゲームを進めた。
これはもうチームの共通理解のもとで行われている、狙い通りだったと思う。
だが、イリヤンが不在のため浩司やアオがいつも以上に低い位置でボールをさばかなければいけない。
中盤がなくなり、一発で裏を狙う単発の攻撃に終始してしまう。
寿人の動き出しと粘りでなんとか攻撃らしいものにはなっていたが、面白味のかけらもないものだった。
ただ、前半は岐阜をシュート1本に抑え、運よくセットプレーからゴールも奪えた。
内容にはたくさん文句をつけたいところだが、まあ許せる範囲内。結果としては、悪くはない前半だった。
問題は後半だ。
岐阜の攻勢に耐えるしかない展開を強いられ、同点に追いつかれた。失点の他にも2回シュートがバーに当たるなど運も味方してくれて、広島は引き分けにようやく持ち込んだという内容だ。
攻撃に関しては、久保投入も大きな効果を与えられないほど、非常に乏しかった。
2トップは完全に孤立し、コンビネーションプレーがまったくできないほど選手間の距離が遠くなってしまった。
後半は決定機ゼロ。
寿人が難しいシュートを決めてくれていれば、久保がトラップミスをしなければ、ゴールは奪えていたかもしれないが、それは個人能力に頼っていた今までのツケがまわってきただけだと思う。
なんでこうなったのか、一番の原因は最終ラインを上げられなかったことにある。
どうして上げられなかったのか。
風下だった事実も考慮したいが、やはり経験不足が大きく響いたと思う。
槙野の経験がイリヤンより浅いのは当然だが、失点を怖がってしまったのか、勢いに押されたのか、とにかくラインが深すぎた。
ゲーム展開を読む力と自信がなかったため、上げられなかったんだろうと思う。
最終ラインが上げられないため、中盤には大きなスペースができてしまい、セカンドボールは拾えない、前線にロングボールを蹴ってもフォローに行けない、悪循環に広島は陥ってしまった。
同点に追いつかれたことで開き直ってくれることを期待したが、さらに恐怖が増し、足が動かなくなっただけだった。
ペトロヴィッチ監督には、ラインを上げるために選手交代を行ってほしかったが、判で押したように龍一と久保を代え、ゲーム前から考えていただろう初出場の陽介をユキッチに代えただけ。采配と呼べるものではなかった。
経験のある戸田を投入するなりやり方はあったと思うが、そこを修正できなかった指揮官にもガッカリだ。
槙野の経験不足を槍玉に挙げるのは、確かに酷だと思う。
だが、若いからというメガネで槙野を見たくない。成長してほしいからこそ苦言を呈す。
僕は、この引き分けの要因の一番は槙野だと思う。しっかりと責任を感じてほしい。
怖がっては槙野の良さがなくなる。攻めの姿勢で守らなければ槙野が槙野ではないだろう?
いい経験になったはずだ。これを糧にしてもらいたい。
他にも、引き分けの原因はたくさんあった。
洋次郎の不在が中盤のトライアングルのバランスを微妙に歪ませ、代役を務めた陽介は運動量がやっぱり少なくて、2トップへのフォローが遅れてしまった。
イリヤンの不在と共に、洋次郎不在の影響も少なくなかった。
そして、チームに慢心があったのではないか。
運動量と玉際での厳しさに欠け、前半はのんびりした「勝てるだろう」という空気を選手たちに感じた。
もう一度、はっきりと自分たちのサッカーを見つめなおし、なにを目指しているのかを確認する必要がある。
悪い状態に陥るのは早いんだ。
それを防ぐために、とにかくチームみんなで立ち向かってほしい。
次節は、C大阪との大一番になる。
今節共に勝ち点3を奪えなかったため、どうしても勝ちたいゲームになるし、直接対決での勝利には、大きな意味が加わってくる。
ホームでのゲームでもあるし、勝ち点3は絶対だ。
イリヤンと洋次郎が復帰してベストメンバーで戦えるのは心強いが、チームをもう一度しっかり締めなくては。
ここで踏ん張れるか、C大阪戦は今季の最初の山場になる。