まあ、まずは勝利を喜ぼうと思うし、選手、監督にお礼を言おう。
開幕戦の独特の難しさの中で「結果」を手にしたのだから、これ以上ないスタートになった。
ただ、どうしても「まあ」とつけたくはなる。
スコアほど快勝ではなかったし、草津のJ2のテンポでプレーしてしまったのが残念だった。
もっとアグレッシブに、もっと実力差を見せ付ける内容を期待していたのに。
初戦からそれは贅沢なことはわかっているんだけど。
逆に、この内容でも草津に負ける気配をまったく感じなかったから、J2のレベルに安心したよ。
いや、そんなことより龍一だ。
1点目は彼らしい積極的な仕掛けが生み、2点目はストライカーのプレーそのもの。
持ち味を存分に発揮して2得点に絡む大活躍で、勝利の立役者になってくれた。
中盤に引いて起点になってくれたし、強引に前を向いてとにかく仕掛けた。龍一の仕掛けが広島の一番の武器になっていた。
「チームに仕掛けるプレーが少ないし、仕掛けは僕の長所でもあるのでどんどん仕掛けていきたい」と龍一はキャンプ中から語っていたが、自分の特徴をチームの中でいかそうとちゃんと考えてプレーしているから、今年も右肩上がりで成長していってくれると思う。
龍一のハングリーな精神はとてもいい。
そして、大事な舞台でなかなかの強さを見せてくれる。心臓は強いからね、そこもいい。ストライカーにとってとても大事な要素を龍一は持ってる。
とにかく結果にこだわる男だけど、今日は本人も満足しているのではないだろうか。
あと、アオにも触れておきたいね。
ゼロックスで復帰は果たしたものの、本人も「まだまだ」を連発する状態だっただけに、08年第一号を決めて2点目も演出したこの開幕戦で、いい流れに乗っていけるんじゃないかな。
アオの笑顔は、なぜか涙や悔しい表情だけが頭に残っているため、見ているととてもうれしい気持ちになるんだよね。
アオはPA内での技術は寿人にも劣らない技術を持っていると思うので、積極的に前に絡んでほしい。
まあ、まだまだだと思うから、これからもっと試合感を取り戻して、ゴール感覚を呼び覚まして、誰が戻ってきてもポジションを渡さないくらいの存在感を発揮してもらいたい。
3バックも及第点は与えられるデキだった。ゼロに抑えたし、それはとても大事なことだったから、自信をもっていいと思う。草津の2トップにはほぼ何もさせなかった。
開幕に間にあってくえた盛田はさすがベテランだ。何事もなかったようにチームに入って「この3人がベスト」とストヤノフに言わせるんだから。
昨季からの連携があり、強さ高さを持つ盛田は「重要な存在」とペトロヴィッチが言うだけのことはあるね。
危険を察知してカバーするストヤノフも光ったし、槙野も対人プレーにはほぼ勝った。
つなぎは不安定なところもあり(これからストヤノフは狙われるだろう)、不用意なパスミスからピンチを招く場面もあったが、最後まで集中力を切らさずに、チーム全体の慎重すぎるほどの守備意識の高さにも助けられて、とにかくゼロに抑えたのは大きいよ。
攻守共に、一定の評価を与えられる開幕戦だったと思う。
確実に一歩を踏み出せて、ほんと良かった。
この勝利は、うれしいというよりほっとしたよ。監督を含めて選手もそうだと思うし、サポーターもそうだろう。
ただ、誰もがこの日の内容には満足していないだろうから、確実に存在した課題を見つめ、しっかりと全員で取り組んで高いレベルのサッカーを追及していってほしい。
次節のホーム開幕戦は、少しは重荷がとれただろうから、広島らしいサッカーを見せてもらいたいね。
いよいよ始まった08年。
まず1つのハードルを越えたが、1つ1つ乗り越えて上にたどり着くことが大事なんだ。
確実に歩んでいこう。
来週は、またとっても大事なゲームだ。
ゼロックスを掲げて、草津で勝って、ホームに今季初登場する広島は、ビックアーチの観客の前で、しっかりと結果を示さないといけない。