ゼロックス・スーパーカップ vs鹿島
夢ごこち
あんなにうれしそうな選手たちを見ていると、サポーターを見ていると、まるで夢を見ているような気分になった。
あんな幸せな光景は、めったに見れるもんじゃない。めったに味わえるもんじゃないよ。目の当たりにできて本当によかったと思う。
あの気持ち、あの光景をしっかり頭に叩き込んでおこうと思う。
これから先、続けていけばまたあんな気持ちになれる日が来るだろう。そう思えば、どんな嫌なことにも耐えれるような気がする。
ゲームを振り返ると、磐石な鹿島に対して広島は僕の想像以上に素晴らしい戦いを見せてくれた。
1人2人と選手がいなくなりゲームを審判に壊されたが、それにもよく耐えた。
2失点後は、「またか」と思ったけど、そこからの反撃は見事のひと言だ。
誰がどう言おうと、最後まであきらめずに戦った広島の勝利。胸を張ってカップを掲げればいい。
タイトルを取ってないくせにとか、今年J2だとか、審判のおかげだとか、そんなことは関係ない、言わせておけばいい。そんな負け惜しみを聞けば聞くほど、逆に気分がいいくらいだ。
それにしても久保だ。
久保出場で流れが大きく変わったのは、誰の目にも明らかだった。
まさかあれほどやってくれるとは。それまでほぼパーフェクトに近かった鹿島のDFラインは、完全に久保に狂わされていた。
高い跳躍、ディフェンスラインとの駆け引き、パスをもらう動き出し、僕らの知っているタツが帰ってきてきた。
あとは、無理な体勢からでも左足を振り抜けるようになれば、あのシュートが戻ってくれば、完全復活といえるだろう。
それも遠い日ではあるまい。おおいに期待に胸を膨らませて待っていようではないか。
新外国人ユキッチもよかった。
顔に似合わずボールタッチはやわらかく、切り替えもはやくて厳しく玉際を競り合っていた。
スペシャルな選手ではないが、計算のたつ選手になってくれるのではないだろうか。
まだまだパワフルなシュートやゴール前での力強さなど、持っている武器はあるはず。
ユキッチも、まだ時間は少しかかるだろうが楽しみに待っていよう。
この2人が前線に加わったことで攻撃の幅が広がり、「去年は流れを変えられる選手がいなかった」(浩司)が、今季はFW陣に強力な切り札が存在することになる。
選手にとってもたのもしいだろうし、相手チームに大きな脅威になるだろう。
ゲーム後半に期待が持てる。ひとあがきできる。ただ指をくわえて負けていく姿を見ていた昨季と違うんだ。応援している方にして見れば、応援しがいもより生まれるだろう。
ペトロヴィッチも、久保、ユキッチ本人も「まだまだこれから」と言う。そのこれからが非常に楽しみだ。
開幕を控えて、この結果は何よりも大きい。
ケガ人が続出し負け続けたキャンプ中。暗い話題が多すぎて、いったいどうなるものかと不安ばかりが先走っていたが(おそらく選手も)、開幕へとんでもない弾みがついた。
そして、最後まであきらめずに戦ったことだ。これが一番大きいと思う。
必ず苦しいゲームは来る。そういう時に、この日を思い出してあきらめずに戦って行くことができるだろう。
鹿島より強いチームなどいないのだから、絶対に勝てると、最後まで信じて1ゲーム1ゲームを戦ってほしい。
この結果を得て、相手チームはさらに警戒を強めただろうが、どうでもいい。
蹴散らせばいいし、辛抱強く我慢強く戦っていこう。
苦しいシーズンになるだろうが、その一年が終わる時、この日の歓喜がまた待っているだろうから。
サポーターの皆様へ
14年ぶりのタイトル、今まで長い間応援し続けてきた方々、おめでとうございます。
ただ、これはスタートでしかないと思います。こんなタイトルで今までは埋められるものでもありません。
今まで負け続けてきた国立でゴールを奪いました。6年ぶりに復帰した前エース久保が重い扉をこじ開け、現エース寿人が突き破りました。
歴史はこれから始まるんだと、僕は感じました。
さらなる歓喜のために、これからも頑張りましょう。
もっとたくさん喜びましょう。