広島は、25日から練習をスタートさせた。
元旦まで戦ったため3週間強の短いオフになったが、ペトロヴィッチをはじめ、選手たちからは笑顔がこぼれ、さっそくの午前午後の2部練習ではあったが、新シーズンのスタートを心待ちにしていたようだ。
小雪の降る極寒の中、多くの報道陣、サポーターが詰め掛け広島の始動を見守った。
今季はJ2を戦うことになったが、1年での復帰を強く期待する、強く決意する、それぞれの気持ちが現れていた初日ではなかったかと思う。
その中で、注目を集めたのはやっぱり6年ぶりの復帰となった久保だ。
24日に新加入会見を済ませ、初日から全メニューをこなした久保は、さっそく寿人と2トップを組んで左足から強烈なシュートを放つなど、能力の片鱗を見せて周囲を沸かせた。
会見では、「広島に戻ることができてうれしい。死ぬ気でやる」古巣復帰を喜び、決意を口にした。
不安される怪我の状態も、練習を終えて「どこも痛くなかった」と、今のところ順調なようだ。
久保と寿人の2トップは、夢の競演とも言える素晴らしいコンビになる可能性を秘めていると思う。
お互い「楽しみ」(寿人)、「やりやすい」(久保)と手ごたえをつかんだ様子だ。
疑いようのない実力を久保が発揮してくれれば。期待に胸を膨らませてくれる。
そして、背番号が変わり名実共に主力としてシーズンをスタートさせた陽介と槙野。
陽介は悩みぬいた末に残留を決め、元気に楽しんで練習していた。
10番については「少し重いかな。でも誇りをもって自分らしくプレーしたい」と話し、「魅せるプレーをしていきたい」と今年の決意を語った。
槙野は「今まで遠慮があったけど、今年は自分で引っ張っていけるように心がける」と話し、駒野の5番には「満足しています。プレッシャーも感じますけど、頑張りたい」と。
両選手とも、今年はチームの顔としての期待を背負うシーズンになる。
精神的にタフになり、言動共にチームを引っ張る存在になってほしい。
だがやはり中心は、寿人、カズ、浩司だ。
この3人がチームを引っ張っていかなければ、J1復帰はありえない。
寿人には、ゴールと絶大なキャプテンシーを。
カズには、どっしりとして何事にも動じない安心感を。
浩司には、バランスを保つ戦術眼と、思い切りのいいアグレッシブさを。
それぞれチームにもたらしてほしい。
そういった土台をしっかりとこの3人が作って、そこにアオや前述の2人、洋次郎、一誠、桑田らが、台頭して厚みをもとらせることができれば、広島はいいシーズンを送ることができるはずだ。
駒野の穴を埋める選手を探すことは、開幕までの大きなテーマになるが、まずはハンジェだろう。
ハンジェの闘志には火がついているはずだ。
そこに愛媛から復帰した森脇がどこまで絡んでいけるか。森脇は「このチャンスをいかしたい」と広島で結果を残すために帰ってきた。
そして、キャンプでは一誠や洋次郎も試されることになると思う。
選手がしのぎを削り、高いレベルでの争いを繰り広げて、ペトロヴィッチを悩ませてほしいもんだ。
そして、ペトロヴィッチには4バックへのシステム変更も視野に入れて、この期間に挑戦してほしいと思う。
オプションとして持っているだけでも有効だと思うし、中盤に多くの有能な選手を擁する広島は、中盤に3選手しか使えない現状は、もったいない。
選択肢を広げる意味でも、ぜひ挑戦してもらいたい。
僕の今季の注目プレーヤーは、平繁龍一だ。
ルーキーとしては及第点以上の結果を残した昨季だが、2年目の今季はさらなる飛躍の年として期待している。
新外国人FWはやってくるだろうし、久保も加入したことで昨季以上にポジション争いも厳しくなる。新しく鳥取境高校からU-18代表の丸谷も加わった。
だが、久保のコンディションや新外国人がどこまでフィットするかも不明であり、不確定要素の多い前線だ。
平繁が昨季以上の成長を遂げれば、広島の攻撃陣は活気が増す。相手にとってこれ以上の脅威はないだろう。
J2を勝つためには、ゴールを奪わなくてはならない。寿人にその負担をすべて背負わすわけにはいかない。
平繁の役割は、とても重要な鍵を握っていると思う。
広島は、2月2日からトルコへ旅立つ。
また昨年のように試合試合の連続のようだ。それは宮崎に入ってからも続く。
選手の身体が悲鳴をあげてしまわないか心配だが、ペトロヴィッチも2年目だ、その辺は心得ているだろう。
まず、3月1日にベストコンディションを整え、鹿島に雪辱を果たしタイトルを手にして、J2開幕を迎えたい。
キャンプ期間はとても重要だ。まずは大きな怪我なく、実りのあるものにしてほしい。
ペトロヴィッチは、「まず頭を切り替えないといけない」と話した。
J2試用にチームを作る上げ、シビアに結果にこだわるチームへ成長することを期待している。