むらさき: 2008年01月 アーカイブ

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2008年01月 アーカイブ

2008年01月03日

天皇杯 決勝 vs鹿島
「また戻ってこよう」

元日にサッカーをする、観る。1つの夢舞台だ。
僕は国立へ連れて行ってくれた選手たちに、本当に感謝の気持ちでいっぱいだ。
いろいろなことがたくさんあった07年だったし、終わりよければすべてよし、とは言えないほど、広島が失ったものが大きい。
だが、この舞台に連れて来てくれた。
1月1日に08年のスタートを切ることができた。
負けはしたが、1月1日にスタートを切れたことには、大きな意味があったと思う。


29日。G大阪との国立の切符を賭けての戦いは、寿人の24秒弾で幕を開け、広島がG大阪を一蹴した。
G大阪の攻撃をしっかりと受け止め、遅功とカウンターをおりまぜて攻撃を仕掛けていく。龍一が追加点を奪い、一誠が止めを刺した。
選手全員が役割を果たし助け合い、「勝つべくして勝った」(ペトロヴィッチ)内容で広島は勝利した。
唯一の残念な出来事は陽介の警告。決勝まで勝ち上がった1人の立役者として、決勝の舞台を踏んでほしかった。
しかし、あと1つ優勝しかない。広島は、団結して勢いにのり、元日のピッチにたどり着いた。


決勝の相手は鹿島。Jリーグ王者だ。
思い切ってぶつかればいい。広島のサッカーを体現できれば勝てる。臆することはない。
選手と言葉を交わせば、たのもしさと期待感をどんどん膨らませてくれた。
陽介の代役洋次郎の表情もいい。
誰もが勝つことしか考えていなかった。


元日。
新年の風物詩でもある天皇杯決勝には、さすがに多くの人が詰め掛けた。
気持ちは自然と昂ぶる。素晴らしい舞台だった。
しかし、その雰囲気に浸れるのはゲーム開始前までだった。
王者鹿島は、強かった。
不運といっていい先制点を内田に叩き込まれると、鹿島のペースでゲームが進んだ。
この先制点がなければわからなかったとは思う。
洋次郎を後半から起用し、一誠でスタートしていればと思う。
浩司のポジションを最初から前にしていればと思う。
もし陽介が出場できていたら、違う展開にはなっていただろう。
陽介の大きさをまざまざ痛感させられた。
だが、前半の鹿島を相手に、広島は自分たちのサッカーをまったくさせてもらえなかった。
出場停止やケガも含めてのチーム力だ。
鹿島との力の差は、チーム全体の力の差として、小さくはなかった。


後半、浩司がポジションを上げたことで、広島のリズムの時間帯がやってきた。
小笠原と青木のダブルボランチに時間を与えず、相手2トップをつぶして、人数をかけて攻撃を仕掛けることができるようになった。
だが、洋次郎がPA内で公太の折り返しをフリーで受けるも、シュートに至らない。
浩司のミドルシュートは、曽ヶ端のファインセーブで逃れられた。
前半から攻撃を支えていた駒野の突破は、鹿島の2重3重の粘り強いディフェンスにあい、決定打にはつながらない。
DFラインと下田は鹿島の攻撃を瀬戸際で食い止めて、1点差をキープし続けたが、どうしても1点がとれない。
2トップ、寿人と龍一にシュートチャンスが訪れず、鹿島の壁を崩すことができなかった。


狂ったゲームプランをなかなか立て直すことが出来ない。
最後の詰めを欠き、必要な1点がとれない。
天皇杯で得た勢いと団結をもってしても、今季終盤からずっと続いている課題は解消できなかった。
選手がいないという側面はあったにせよ、相手にはめ込まれた時に手を打てないペトロヴィッチ。大一番の弱さを露呈した。
選手は最後まであきらめず戦い抜いた。だが、すべてにおいて鹿島が一枚上だったことは否めない。


勝ちたかった。カップを掲げ、どっぷりと幸福に浸りたかった。
だが僕は、決勝を「負けてよかったのかもしれない」と思っている。
天皇杯は、己の自信と周囲の信頼を取り戻すための戦いだった。
1ゲーム1ゲーム勝って決勝まで駒を進めたことで、自信と信頼は徐々に回復することはできたと思う。
決勝まで来た意味は大きい。準優勝は胸を張っていい結果だ。「課題より成果の方が大きい」(槙野)天皇杯だった。
だが、08年をこれから戦っていく第一歩として、鹿島が目の前でカップを掲げるのを見る悔しさは、入れ替え戦に敗れた悔しさと共に、絶対に大きな糧となる。
なぜ良くなり、何が足りなかったのか、しっかりと検証しなければいけない。この作業こそが何よりも大事なんだ。
そのためには、負けてよかったのだ。


08年、広島は地に落ちての再スタートを切る。
J2の舞台は、J1復帰が至上命題の厳しいシーズンが待っている。
「またこの場所に戻ってきたい。そのためにはチームとしても個人としても成長していかないといけない」(寿人)。
今は、おごりなく上だけを見つめて進んでいく姿勢こそが必要だ。
おつりがくるほど、意味のある敗戦だったと思う。
いや、絶対にそう思えるようにしなければならない。


また来年戻ってこよう。
今は、この悔しさを噛み締め、より強くなって、来年戻ってこよう。

2008年01月15日

駒野、吉弘移籍 陽介残留

駒野の移籍が決まった。15日に会見を行い、正式に移籍を発表した。
広島残留か磐田か神戸への移籍の間で揺れていたが、磐田から話を聞いた翌日8日には決めていたという。
その理由を、「『高いレベルでサッカーをしたい。J1で優勝争いをしたい』想いは、天皇杯決勝の舞台に立ったことでより強くなった。磐田は今やっているサッカースタイルに似ているし、厳しい競争の中で自分もレベルアップできる」と話した。
この1ヶ月間、広島への愛着、J2に落とした責任、ペトロヴィッチの続投もあり、移籍か残留かで迷った。「複雑だった」と心境を話し、「今は磐田で頑張ろうという気持ち」と穏やかな表情で会見は行われた。
そして、「広島でさまざまな方々にお世話になり支えてもらったから、今の自分がある。感謝しています」とユース時代から11年間過ごした広島へ感謝の気持ちを述べて、別れを告げた。


駒野ほどのプレーヤーがJ2の舞台で戦うのはふさわしくない。代表もある。
だから、移籍という決断を下した駒野を「裏切りだ」と責める気持ちには、僕はなれない。
ただそうはいっても、残ってほしかった。「残ってくれるかもしれない」希望を最後まで捨て切れなかった。とても残念だ。
でも、これがJ2に降格したということだろう。
駒野は「降格していなかったら移籍はなかったと思う」と話した。
「来季はJ2」という現実を、僕は徐々に受け止めはじめてきていたけど、J2に落ちたことの意味を、痛感させられた。
悔やんでも悔やみきれない。僕たちは、駒野を失ってしまったんだ。


吉弘も移籍を決断した。札幌への完全移籍。
吉弘も非常に悩んでいた。広島で結果を出したい気持ちは強かったと思う。
僕は、将来広島を支えるDFとして期待してきた。「そうなるだろう。そうなれる。そうなってもらわないと」と思っていた。
だが、昨季の出場機会が与えられない悔しい姿をずっと見てきたので、彼の移籍も致し方ない決断だと思ってしまう。
今季は昨季より出場機会はあっただろう。だがレギュラーになれるかどうかは、彼次第。
新たな環境で挑戦する。新しいめがねで自分を見てもらう。
吉弘にとっては、サッカー選手として必要な挑戦なのではないかと思う。
この転機をしっかりといかして、頑張ってほしい。


ただ、もう1人他クラブから正式オファーを受けていた陽介は、残留を決断してくれた。
サッカー人生は短く1度しかない。陽介も迷いに迷ったと思う。
だが、僕は陽介が下した決断は絶対間違っていないと思う。
陽介は気持ちでプレーする選手。
身体能力が高いわけではなく、頑張って走れることが特徴の選手。攻撃のアイデアも気持ちが沈んでいては浮かんでこない。
監督との信頼関係や、プレーすることへの目的意識で、パフォーマンスは大きく左右される。
まだ若いからでもあると思うが、陽介という選手は、そういう選手だと思う。


陽介は、もう一回り二回りたくましくならないといけない。
だから残ってよかったんだ。
広島には絶大な信頼関係を築いているペトロヴィッチがいるし、来季はJ1復帰が至上命題の目標を主力として背負う厳しい戦いが待ち受けている。
精神的に大きく成長できるのは間違いない。
J2で戦うことは遠回りではないはずだ。
得るもの、この一年を経験することでしか得ることのできないものは、必ずある。
それは今後のサッカー人生をおおいに助けるはずだ。
そして、陽介はまだまだ広島でやるべきことがたくさんある。


今オフシーズン、織田強化部長は「選手を残すことが第一」として、選手の引き留めに尽力してきた。
結果、駒野と吉弘はチームを去ったが、「予想以上にみんな残った」(カズ)というのが、僕の感じるところでもある。
駒野の穴は本当に痛い。戦力ダウンはどれほどになるか、少し想像できない。埋まるものではないだろう。
だが傷を最小限にとどめ、大打撃とはならなかったのも事実。
合格点とはいえないが、「できることはした」というのが本音であろう。


だが、評価を下すのはまだ早い。戦力補強、プラスアルファがまったくない。
ウェズレイの代わりはまだ見つかっておらず、近日中に発表となる見込みのようだがどういった選手が来るのかで、評価は大きく左右される。
「ワールドワイドに探しており候補を絞って交渉中」とのこと。
まったく予想ができない。発表を楽しみに待ちたい。
残りの外国人枠は、ストヤノフとダバツの残留が濃厚だ。


また、日本人の補強もまったく進んでいない。苦戦を強いられている。
松橋(神戸に決定)と坪内(札幌に決定)の2名には正式オファーを出し獲得を試みたようだが、「J2のクラブなので難しい」獲得には至らなかった。
駒野の離脱に伴い、ぜひサイドプレーヤーを加えたいところだが、現実的には難しいかもしれない。
駒野と吉弘の移籍金が生まれたことで、金銭面では多少の額を提出できるようになっただろうが、誰でもいいわけではない。
織田強化部長の手腕、広島のクラブの本気の熱意が試されることになる。
選手は足りていない。サイドプレーヤーの獲得は絶対必要だ。


25日から広島は練習をスタートする。
08年の目標、『J1に一年で復帰する』ために戦っていく陣容の骨格は見えてきた。
昇格を目指して戦っていくだけの戦力は維持したといえるだろう。
だが、そんなに甘いリーグではないことは明白。
ペトロヴィッチのサッカーをどこまで具現できるか。
選手たちの成長は不可欠であり、チーム力の底上げも絶対だ。
トルコキャンプ、宮崎キャンプは、一年を左右する大事な時期になる。


08年、再スタートを切る広島は、今後うん10年の未来を左右する大事なシーズンを迎える。
まさに、クラブの命運を分ける「勝負の年」が始まる。

2008年01月27日

08年始動

広島は、25日から練習をスタートさせた。
元旦まで戦ったため3週間強の短いオフになったが、ペトロヴィッチをはじめ、選手たちからは笑顔がこぼれ、さっそくの午前午後の2部練習ではあったが、新シーズンのスタートを心待ちにしていたようだ。
小雪の降る極寒の中、多くの報道陣、サポーターが詰め掛け広島の始動を見守った。
今季はJ2を戦うことになったが、1年での復帰を強く期待する、強く決意する、それぞれの気持ちが現れていた初日ではなかったかと思う。


その中で、注目を集めたのはやっぱり6年ぶりの復帰となった久保だ。
24日に新加入会見を済ませ、初日から全メニューをこなした久保は、さっそく寿人と2トップを組んで左足から強烈なシュートを放つなど、能力の片鱗を見せて周囲を沸かせた。
会見では、「広島に戻ることができてうれしい。死ぬ気でやる」古巣復帰を喜び、決意を口にした。
不安される怪我の状態も、練習を終えて「どこも痛くなかった」と、今のところ順調なようだ。
久保と寿人の2トップは、夢の競演とも言える素晴らしいコンビになる可能性を秘めていると思う。
お互い「楽しみ」(寿人)、「やりやすい」(久保)と手ごたえをつかんだ様子だ。
疑いようのない実力を久保が発揮してくれれば。期待に胸を膨らませてくれる。


そして、背番号が変わり名実共に主力としてシーズンをスタートさせた陽介と槙野。
陽介は悩みぬいた末に残留を決め、元気に楽しんで練習していた。
10番については「少し重いかな。でも誇りをもって自分らしくプレーしたい」と話し、「魅せるプレーをしていきたい」と今年の決意を語った。
槙野は「今まで遠慮があったけど、今年は自分で引っ張っていけるように心がける」と話し、駒野の5番には「満足しています。プレッシャーも感じますけど、頑張りたい」と。
両選手とも、今年はチームの顔としての期待を背負うシーズンになる。
精神的にタフになり、言動共にチームを引っ張る存在になってほしい。


だがやはり中心は、寿人、カズ、浩司だ。
この3人がチームを引っ張っていかなければ、J1復帰はありえない。
寿人には、ゴールと絶大なキャプテンシーを。
カズには、どっしりとして何事にも動じない安心感を。
浩司には、バランスを保つ戦術眼と、思い切りのいいアグレッシブさを。
それぞれチームにもたらしてほしい。
そういった土台をしっかりとこの3人が作って、そこにアオや前述の2人、洋次郎、一誠、桑田らが、台頭して厚みをもとらせることができれば、広島はいいシーズンを送ることができるはずだ。


駒野の穴を埋める選手を探すことは、開幕までの大きなテーマになるが、まずはハンジェだろう。
ハンジェの闘志には火がついているはずだ。
そこに愛媛から復帰した森脇がどこまで絡んでいけるか。森脇は「このチャンスをいかしたい」と広島で結果を残すために帰ってきた。
そして、キャンプでは一誠や洋次郎も試されることになると思う。
選手がしのぎを削り、高いレベルでの争いを繰り広げて、ペトロヴィッチを悩ませてほしいもんだ。
そして、ペトロヴィッチには4バックへのシステム変更も視野に入れて、この期間に挑戦してほしいと思う。
オプションとして持っているだけでも有効だと思うし、中盤に多くの有能な選手を擁する広島は、中盤に3選手しか使えない現状は、もったいない。
選択肢を広げる意味でも、ぜひ挑戦してもらいたい。


僕の今季の注目プレーヤーは、平繁龍一だ。
ルーキーとしては及第点以上の結果を残した昨季だが、2年目の今季はさらなる飛躍の年として期待している。
新外国人FWはやってくるだろうし、久保も加入したことで昨季以上にポジション争いも厳しくなる。新しく鳥取境高校からU-18代表の丸谷も加わった。
だが、久保のコンディションや新外国人がどこまでフィットするかも不明であり、不確定要素の多い前線だ。
平繁が昨季以上の成長を遂げれば、広島の攻撃陣は活気が増す。相手にとってこれ以上の脅威はないだろう。
J2を勝つためには、ゴールを奪わなくてはならない。寿人にその負担をすべて背負わすわけにはいかない。
平繁の役割は、とても重要な鍵を握っていると思う。


広島は、2月2日からトルコへ旅立つ。
また昨年のように試合試合の連続のようだ。それは宮崎に入ってからも続く。
選手の身体が悲鳴をあげてしまわないか心配だが、ペトロヴィッチも2年目だ、その辺は心得ているだろう。
まず、3月1日にベストコンディションを整え、鹿島に雪辱を果たしタイトルを手にして、J2開幕を迎えたい。
キャンプ期間はとても重要だ。まずは大きな怪我なく、実りのあるものにしてほしい。
ペトロヴィッチは、「まず頭を切り替えないといけない」と話した。
J2試用にチームを作る上げ、シビアに結果にこだわるチームへ成長することを期待している。

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日程・結果

39節 vs湘南(H) 2-0


天皇杯 3回戦 10/12
 vs大阪体育大学(秋田)

41節 10/25 vs鳥栖(H)

天皇杯 4回戦 11/2
 vs東京V(西が丘)

42節 11/9 vs仙台(A)

43節 11/22 vs草津(H)