天皇杯 G大阪戦プレビュー元旦国立へ行こう (むらさき)

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天皇杯 G大阪戦プレビュー
元旦国立へ行こう

天皇杯、広島はベスト4に名を連ねた。
29日にはエコパでG大阪と対戦する。
展望を書く前に、まず磐田戦とFC東京戦を振り返ってみようと思う。
素晴らしい勝利を目の当たりにし、なんとも皮肉だが、やっぱり勝利はうれしいものだ。
ここでは何が悪かったのかを振り返るのはやめて、いい事を書こうと思う。


磐田戦。
入れ替え戦第2戦を終え、失意のJ2降格が決まって1週間。
選手は契約更改に臨み、悔しさもあいまって「眠れない日々」(浩司)が続いていたと思う。来季の去就を考えないわけにはいかない。
その中でクラブはペトロヴィッチの続投を明言。
地に落ちても、また再スタートを切る道を選んだ。
自信を取り戻すため。自分たちの力を証明するため。
「あんなに悔しいゲームをしてそのまま今シーズンが終わらせるわけにはいかない。サポーターの前で8月以来勝利がないので、勝利を見せないといけない」
寿人は、無理矢理だろう。決意を新たにこの一戦に臨んだ。


ウェズレイがすでに退団したかわりに龍一が代役を務め、入れ替え戦第2戦と変わらないメンバー。
だが、1週間前とは違うチームがそこにはいた。
寿人は鬼気迫る気迫で90分間相手にプレスをかけ続けた。龍一も守備に力を惜しまず走った。
陽介も浩司もそれに連動すると、カズがセカンドボールを徹底的に拾い、完全な広島のペースでゲームは進んだ。
浩司が今季公式戦では1度もなかった直接FKから、2度もゴールを奪い取り、磐田のエース前田をシュート0本に抑えての完勝。
広島は、「すべてにおいて相手の方が上回っていた。シーズン中にこれをやっていれば、J1に残っているだろうというぐらい素晴らしかった」と川口に言わせるほど、完璧なゲームをやってのけて、FC東京戦へと駒を進めた。
ペトロヴィッチは、今さらながらの勝利に、この理不尽さに、感情を抑え切れずにタイムアップを待たずして、ロッカールームに引き上げた。
うれしい。だが、やりきれない。
広島みんなが、この勝利を悲しく祝った。


FC東京戦。
チームは、『元旦国立へ』というムードに包まれ、それぞれの想いも、ピッチ上では勝利だけに集中したいい雰囲気が生まれ、チームはまとまっていた。
僕が自信を持っていた通り、陽介が躍動して広島が勝利を収める。
後半は一方的に押し込まれたが、全員の集中力が最後まで切れることはなく、控え選手も含めて全員の力で勝ち取った勝利だった。
ペトロヴィッチは、この勝利をこの上なく喜んでいた。
彼にとっても、選手のあそこまでの頑張りは予想していなかったのかもしれない。
ストヤノフは抜群の存在感を発揮し、槙野と盛田は身体を張って守り抜き、特に槙野は攻撃にも関与していく。
カズと浩司がしっかりチームを落ち着かせて、陽介が輝く。
駒野も寿人も、ゲーム終了後の表情は充実していた。


広島は、入れ替え戦から含めて3ゲーム連続で無失点に抑えている。これがここまで勝ち上がった一番の要因だろう。
Jで71失点を許したチームとは思えない安定感が備わってきている。
それは、前線からの全員守備と、「守る時間は守る」とチームで意思統一がはかれていることが大きい。
今さらながらであることは間違いないが、ようやくチームとしての守り方を見つけたのではないだろうか。
カズがボランチにいることで、かなり多くの問題が解決した。
「バランスを意識している」と話すカズは、DFラインの穴埋めもそつなくこなし、中盤で闘いボールを奪取する回数が目立つ。
攻撃面でもカズが難しいプレーをせず簡単にさばくことで、リズムが生まれ、落ち着きが出る。
カズの存在を改めて確認させられた。


高い位置でボールが奪えているので、攻撃もはまる。
カウンターから奪った2点目はまさに、はまったゴールだった。
ただ、1点目こそが広島の狙い通りの得点だった。いい時は本当にいろんなことがうまくいく。
後ろで何本もパスをつなぎながら相手の隙をうかがい、カズがくさびを入れるとスピードアップして、陽介が飛び出して決めた。
チームで奪った美しいゴールだった。
こういう得点を決めることができるからこそ、選手はペトロヴィッチのサッカーを信じてついていこうとするのだと思う。
このゴールは気持ちよかった。見ている方がそう感じるほどなのだから、プレーしている選手たちの方が、喜びは数倍だと思う。


29日G大阪戦。
広島は勢いを手にしてエコパに乗り込む。
ベスト4の相手はJトップ5が名を連ねたが、広島の勢いは一発勝負のカップでは無視できないはずだ。
僕は十分勝機があると思っている。
今の守備がどれだけ通用するのか。ペトロヴィッチのサッカーはいい時はJトップクラスを負かせるのか。
G大阪は、格好のものさしになる。
思い切ってぶつかってもらいたい。


ゲーム展開は、G大阪がボールを保持して広島は守る時間は多くなるだろう。
だがそんなことは覚悟の上。みんなで我慢して守り、カウンターをはめていけばいい。
まず我慢。これができなければ始まらないが、J最終節のようにカウンターははまるだろう。
陽介、龍一、洋次郎と好調な選手は多いし、ゴールを奪うことはできる。
とにかく「走ること」で絶対に負けないことだが、チームを引っ張る寿人が先頭に立って示してくれるはずだ。
そして、カズが憎き遠藤と二川をつぶしてくれるだろう。
天敵バレーは、今の最終ラインなら抑えきれる。
十分勝てる。というか、勝つと思う。


「ここで負けるのが一番嫌。シャレにならないです」と言う陽介の言葉通りだ。
せっかく29日にまでゲームをしておいて、ここで解散はない。
休みの無駄使いをしたのは、選手だけでなく、みんななんだ。
槙野はこう言う。
「決勝に行ってサポーターの方々に恩返しをしたいという気持ちはすごいあります」
そして、「ナビスコのガンバの喜ぶところとか、レッズの喜ぶところをたくさん見てきたので、僕もカカみたいにカップを掲げたいです」
広島は、本当に悔しく辛い想いをい続けてきた。広島にかかわる誰もが、この瞬間を待ちわびている。
それぐらいのご褒美はあってもいい。与えてもらってもいい。
まず、元旦国立に行こう。

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2007年12月27日 00:00に投稿されたエントリーのページです。

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日程・結果

39節 vs湘南(H) 2-0


天皇杯 3回戦 10/12
 vs大阪体育大学(秋田)

41節 10/25 vs鳥栖(H)

天皇杯 4回戦 11/2
 vs東京V(西が丘)

42節 11/9 vs仙台(A)

43節 11/22 vs草津(H)