J1 14節 vs浦和レッズ
悪いこと
一体何が悪いというのだ。
1-4というスコアどおりのゲーム内容ではなかったはずだ。
先制するまで完璧なゲーム運びをしていた。100点満点だったといっていい。
なのに、あれよあれよと4失点。リーグワーストの失点数になってしまった。
まただ。今季を象徴するゲームであり、これまでこんなゲームは何度も見てきた。
だから、だからこそ、一体何が悪いのだ、ということを真剣に考えなければいけないと思う。
まず、こういう結果になった、60分過ぎから足が止まり集中力を欠いてしまった原因は、代表に多くの選手を取られ調整が不十分になっただけでなく、疲れまで引きずってしまったことがもっとも大きな原因だと思う。
ペトロヴィッチは、今まで「私は文句をいう監督ではない。現状でやれることだけをやる」といっさい言い訳はしてこなかったが、今回に限ってはこの状況に苦言を呈した。
「代表の監督は我々が1日に試合をすることを知っていたはずだが、アオは90分プレーし、陽介と一誠は怪我をして戻ってきた。この事を疑問に思う」と。
それは当たり前だ。もしU-22代表合宿の招集が見送られていたら、陽介と一誠は怪我をすることなく、青山の足が止まってしまうことはなかっただろう。チーム作りにおいて、自分の力が及ばないところで妨害されてしまう辛さは痛いほどわかる。愚痴の1つも言いわなければ治まらない。
だが、こればかりは言ってもしょうがない。
ペトロヴィッチがここまで言ったことには意味があると思う。
今後への布石を打つためにも言う必要さえあったと思う。
しかし、このゲームの結果がこうなった原因として、1番に取り上げることじゃないと思う。
もっともな原因として、今回のゲームを見て強く思ったことは、チームの意思統一がスコアが動くと曖昧になるところだ。
この浦和戦でも、3バックの中央に駒野、右に槙野を配置したぶっつけ本番DFラインでも、寿人がゴールを奪うまで素晴らしいデキで、広島のサッカーができていた。
しかし、待望の先制点が訪れた後の戦い方が大変まずかった。
「先制した後DFラインが下がってしまい相手に押し込まれたことが敗因だった」(槙野)のだ。
ラインを下げて守る時間帯ではなかったし、先制したからといって、自分たちがこれまでうまくいっていたサッカーを、変える必要はまったくなかったのに。
確かに前述した理由からくる疲れも、ラインが下がった大きな原因だとは思う。
だが、みんなで意思を統一しラインを上げることを心がければ、こういう事態には陥らなかっただろう。
先制した後、この1点を守りきって勝とう、と思った選手はいないはずだ。だが、どういう戦い方をリードした状況で戦うのかは、不明瞭だったと思う。
その中で浦和は、失点した後スイッチが入ったように両サイドを押し上げ、闘莉王を前に上げて、チームとしてゴールを奪いに来た。
で、またもや、闘莉王のゴールを目の当たりにさせられてしまった。
まあ、ここまではしょうがないとしよう。
決勝点も、あれは僕はPKではないと思っている。その前のCKを与えたことがいけなかったのだが、浦和の前半終了後の抗議に影響され、埼スタの雰囲気に呑まれ審判は笛を吹いてしまった。広島にとって不運以外の何物でもない。
で、1-2となった。ここからの戦い方がもっとも問題だった。
もちろんこのままでは負ける。点を取りにいかないといけないのは当然だ。
だが、ここで一気に仕掛けてリスクを犯す必要はなかった。
何よりまず自分たちのリズムを引き戻すことを大切にすべきだった。
点を取るためにがむしゃらに攻撃を仕掛けるのではなく、まずこの1-2の状況をキープすることを考えるべきではなかっただろうか。
1点差をキープしてさえいれば、終了間際に同点ゴールを奪えた可能性もある。
浦和にPKが与えられていたのだから広島にもその可能性は十分にあったんだ。
だが、田中達也にカウンターからドリブルを許し、3分後に1-3とされてしまった。
この時点でゲームは終わってしまったのだ。
4つのどのゴールよりも、このゴールを許してはいけなかったし、このゴールを奪われてしまうことが、今季広島が勝ちきれない大きな要因ではないだろうか。
不運な判定からの失点だったし、気持ちがガクッと沈んだ部分もあっただろう。
先制するも逆転され、またそこから逆転し勝利する。そいう考え方が、広島の選手の頭の中には沸いてこなかったと思う。
そういうゲームをしてきていないから、そういう成功例が少ないから想像することが難しいのだ。
経験といっても、負けた経験ももちろん教訓として今後にも生かされるだろうが、勝った経験はその倍以上今後に生かされるものだ。
勝ち方を知っているチームは、苦しい状況でも勝ち方を思い描くことができる。
その経験の少なさが、広島にとって欠けているものであることも間違いない。
90分のゲームの中でスコアはどちらに動く。
その状況に沿った戦い方を、選手が思い描きそれがチームとして統一されていないと、今回みたいなパニック状態の時間を過ごさなくてはならなくなる。
リードした後の戦い方。失点した後の戦い方。それは0-0の状況とは変わって当然であり、時間帯によっても大きく変わる。
そういった状況に沿った戦い方を、全員が同じ想いを持って戦うことが広島には何より今求められることだと思う。
難しいことだとは思うし、一気に改善されることではないと思うが、声を掛け合い、時間を共有していくことが大切だろう。
ペトロヴィッチにも、その道筋をしっかりと示してもらいたい。
そして、1つ1つ勝利を積み重ねていくしかないんだ。
この苦しい状況の中、本当に素晴らしいゲームができていたと思う。
だが、やはり負けてしまっている。本当に悔しい。
13位だ。このゲームが終わって正真正銘13位だ。
絶対にふさわしい場所ではない。
交代した後、怒りを表に出して悔しがっていた陽介の姿が、それを表している。
次節名古屋戦、絶対に勝たなければならない。
僕はこのゲーム前に「かなり厳しい状況だ。失点してしまうと一気に崩れる可能性がある」とかなんとか話していた。
まったくその通りになりやがって・・・言うんじゃなかったよ・・・
頼むから、あんなことを言わせないでくれ。微塵にも想わせないようにしてくれ。