むらさき: 2006年12月 アーカイブ

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2006年12月 アーカイブ

2006年12月03日

J1 34節 vs清水エスパルス
明るい未来へ向かって

アジア大会に青山と俊介を連れさられ、ウェズレイは帰国せず、戸田が戻ってきたとはいえ、ダバツ、上野、大木、中里、高柳をケガで欠くという非常事態で臨まなくてはならなかった舞台は、超鬼門となっている日本平だ。
ここまで起伏にとんだシーズンを戦いながらも残留を決め、ようやく5連勝を成し遂げるまでに成長し最終節を迎えたチームに、これまた、いままでとは少し違う種類の試練が、広島に、ペトロヴィッチに、つきつけられた。

6連勝を飾りシーズンを締めくくる力がお前らにあるのか。お前らの力は本物なのか。
と、サッカーの神様にでも試されているかのようなゲームに思えた。
「このゲームに勝てるなら、入賞圏内の7位という順位を与えてやってもいいぞ」
という声が、どこからか聞こえてくるようだ。
見せてほしかった。こんなちゃっちい試練ぐらい、吹っ飛ばしてほしいと思っていた。
今の広島ならできると思っていた。

なのに、サッカーの神様(?)はもっと酷いヤツだった。これだけでは足りなかったらしい。
いい解釈をすれば、今の広島の力では、このぐらいの試練ではぬるかったと思ったのだろう。
戸田を退場に追い込みやがった。
残念ながら、ここまでやられては勝てなかった。
最後は手も足も出ないところまで、追い詰められてしまった。完敗だった。
確かに、ここまでの逆境をも吹き飛ばす強さは、今の広島にはなかったと認めざるえない。
だが、今の、だ。来年を、これからを見てやがれ。サッカーの神様のバカ野郎め。

こんな負け惜しみを言いたくなるような、悔しさがにじむゲームだった。
柏木、浩司と立て続けに迎えた決定機を決めることができていたらという点。
CKから先制点を奪われてしまったという点。
戸田の状況判断を誤ったプレー。
ミスからやられた失点。
清水が広島より強かったと思えない。自滅してしまった、運が悪かった。やはりジンクスはジンクスと言われるだけあって、存在していた。
と言うしかないゲームだった。

今シーズン初先発となった桑田は、序盤は攻撃の起点となりチャンスを演出していた。
ハンジェも1ボランチを無難にこなしていた。
選手層も厚くなり、誰が出ても広島のサッカーをできることを見せてくれたと思う。
10人での戦いを強いられても、怖がることなく前へ前へと進む姿は、チーム内に芽生えた自信をしっかりと感じさせてくれた。
5連勝がフロックでなかったことは、上位の清水相手にじゅうぶん証明した。
「広島は、強くなった。いいサッカーをしている」
と、言われる資格はあると思う。

ただ、こういう試練、不運が訪れたときでも、結果を残せるチームにならなければこれ以上、上にはいけない。
ケガ人は言い訳にならない。不運な判定なんてものもサッカーのうち。
長いシーズン、いろんな壁が待ち受けている。
それを乗り越えてこそ、真の強いチームへなれるんだと思う。
ペトロヴィッチが指揮する広島は、強いチームへなるための基礎は、できたと思う。スタートラインに立つ資格は掴み取ったと思う。

だが、これからがまた難しいんだろう。
選手だけ乗り越えることが出来ない壁があれば、監督がどうにもできない壁もある。フロントもしかりだ。
誰かが立ち止まっているわけにはいかないし、それぞれが別の方向に走っていってはダメだ。
一歩ずつでも、同じ方向に、みんなで進んでいかなければ、あっという間にその道は暗闇となり、またいちからスタートライン探しを始めなくてはいけなくなる。

このゲームは、これからの課題を突きつけてくれたゲームだった。
そういう意味では、来シーズンに向けていい意味のゲームになったのかなとも思う。
次週の天皇杯、相手はG大阪。まったく不足のない相手だ。
ちょうどいいじゃないか。
見せてくれ!明るい未来へ向かっている、という確かな姿を。

2006年12月10日

天皇杯 5回戦 vsガンバ大阪
何にも、誰にも、負けていない

この日のメンバー、そしてG大阪が相手だということを考えると、勝利へのプランの選択肢は、1つしかなかった。
ある程度は相手にボールを支配されてもいいが、しっかりと走り、闘い、我慢してゲームを進め、寿人の一発に賭ける。
ペトロヴィッチだけでなく選手全員が、いや、サポーターも含めて広島みんなが、同じ絵を頭に描いていたと思う。西野監督もG大阪のサポーターも、そういったゲーム展開を予想していただろう。

この誰もが予想していた展開で、ゲームは進行していった。前半を0-0。広島にとっては100満点といえるデキ。
3バックのセンターに入ったカズ。右CBに下がった駒野。問題は見当たらない。
1ボランチ下りた浩司も、丁寧に、時にはダイナミックにボールを保持し、柏木と桑田もちゃんと闘っている。プラン通りの広島のサッカーができていた。
マグノ、遠藤がポストに当てるシュートを放たれたが、前半は広島ペースだった。

いざ、後半勝負。に持ち込んだ。
そして、期待どおり、予想どおり、プラン通りすぎる寿人のゴール。
演出したのはハンジェのアーリークロス。このボールは完璧だった。この男の右足は、1ゲームに1回は決定機を導くという印象が僕にはある。そのイメージをさらに強烈にしてくれた。お見事ハンジェだ。
決めた寿人も、寿人の代名詞とも言えるような素晴らしいゴール。
広島が立てたプランは、寿人がいるからこそ立てられるものだった。その期待にきっちり応えるストライカー。
僕は、こういう選手をエースと呼ぶんだと思う。

さぁ、ここからの戦いがある意味でこのゲームのスタートラインだ。
広島はそのラインに、みんなで確実に戦って、立つことに成功した。G大阪は、予想の範疇だとはいえ、立たされてしまったと言えると思う。
だが、このラインに立った時間が早すぎたのかもしれない。贅沢を言えば、G大阪に反撃を与える時間を、これだけ残したくはなかった。
残り時間を守り抜こうと思っていたわけではないだろうが、G大阪が攻め広島が守る、という構図になってしまうのは、致し方ない。

だが、リズムはできていた。運もあった。足も止まっていなかった。
広島に、非はなかった。ここまでのゲーム運びに狂いはまったくなかった、と断言できる。
なのに、あのPKという判定。不可解すぎる。マグノ自身も、ファウルをとってもらえるとは思っていなかったんじゃないだろうか。
スーパープレーでやられたなら、ここまで悔いは残らない。セットプレーなら、悔いは残るが、自身の不甲斐なさ、もしくは相手の素晴らしさに敬服できる。
だが、判定、審判に、ここまで積み上げてきたものを崩されてしまうのは、なんともいえない、ぶつけるところのない悔しさしか沸いてこない。

これもサッカー、と言ってしまえばそうなんだろう。サッカーの神様のいたずら、と言ってしまえば、よくあることなんだろう。
そんなものは日常茶飯事に起きる世界だし、そうやって救われたゲームもあるだろう。
それは、わかっているつもりだけど、ここまで頑張ってきたゲームが、あの、判定に、・・・・・
もう一度よく見てやり直してくれないか。もう一回。無理なのはわかってんだけど・・・・・

終わってみれば、最後浩司の意地のゴールで延長に持ち込みながらも、4-2。
セットプレーで失った2失点目。延長のチャンスを先に決められなかったこと。確かに、広島に負けるべく理由はあったのかもしれない。
だが、J最終戦は不利な判定に完膚なきまでに屈したが、今回は、同点に追いつく根性と意地を見せてくれた。
選手たちの熱い気持ち、勝ちたい気持ちが伝わってきた。浩司の同点ゴールは、みんなで奪ったゴールだった。
すごい力が生まれていた。感動した。僕の見たい、求めている姿を見せてくれた。
このゲームに、敗者はいない。広島は、何にも、誰にも、負けてなどいなかった。

今季は、この結果により終了となった。
こういう負け方をしてしまったことは、何度も言うが、受け入れがたい。だが寛大な僕だ、受け入れよう。
ただ、この敗戦の後の広島の姿が見せてもらいたい。新しい何かを見せてくれそうな気が、とってもするのだ。
それなのに、それを来シーズンまで待たなくてはならないとは。
これは、いかに僕でも、長すぎる。
やっぱり、この敗戦は消化できない。忘れられない。
今季最終ゲームが、こんなゲームだなんて・・・・・
遠藤と言う名と共に、引きずってこの冬を過ごさなければならないみたいだ。

2006年12月19日

契約更新
寒い気はするが

15日の吉田での練習で、広島は仕事納めとなりました。
おい、はぇーよ!もっと働けよ!オレなんか・・・って声がいろんなところから聞こえてきそうですが、そういうことです。
選手監督の皆様。クラブ関係者の皆様。そして、サポーターの皆様。
今年も一年お疲れ様でした。
いろいろと起伏にとんだ一年ではありましたが、広島にとっては、新たな可能性を見つけることができたシーズンだったのでは、と僕は思っています。

ですが、花丸評価とはいかないのは、皆さんも同じでしょう。
そして、フロントの方は、どういう評価をしているのか。それはもう、契約更新の場でばっちりでてますね。
シーズン序盤の敗戦により集客率も悪く、赤字決算が今シーズンも見込まれているようです。
確かにビックアーチは寂しかったです。だんだん減っていきましたから。雨も多かった気はしますけど。
厳しい経済事情なのは、十分に察しがつくところです。

以下の表は、中国新聞に掲載されていたのを、まとめてみました。
間違いや見落としなどありましたら、ご容赦ください。
一通り金額を見て、全体的に寒いなぁ~、という印象は抱いてしまいます。
下田が一番貰ってて、4200万円なんですから。
他チームのことはよく知りませんが、どうなんでしょう、こんなもんなんですかね。
レッドソックスに移籍した、松坂の○年契約○○億円。と比べるのはおかしいんでしょうが、寿人と松坂の間にあるこの差。
納得できる差ではないです。
これはサッカー界全体の問題ともいえるんでしょう。需要と供給の差って事ですよね。
これにも納得がいきませんが・・・

まぁ、こんなこと言ってってもしょうがないので、ここまでの契約更新からみたフロントの思惑を。
まず、寿人の残留。これは大きいですね。信じてはいましたけど、多少不安を持ってましたから。
もし去るなら、寿人には海の外へ行ってほしい。敵にはしたくないっす。
とりあえず、来季は広島の選手いてくれるようです。ホッとしました。

駒野にはもっと評価してあげても、と思います。
W杯出場し、代表でもレギュラーをとった感があります。ユース育ちでもありますし、広島の宝ともいえる選手です。
めっちゃ大切にすべき選手です。ちょっと笑顔になれない額じゃないですか。
ただ、”ユース育ち”という点でいえば、広島は彼らを大事にしている印象は受けます。
柏木、俊介、洋次郎、一誠らで、これからを戦っていこうというプランが、きちんと見えます。
このフロントの考え方には、大賛成です。絶対間違ってないです。
あとは、その期待を背負う彼ら次第です。

今の広島の中期的なプランとしては、大きな補強は行わず、今の戦力で戦う、という目論見を立てているはずです。戸田の完全移籍。これがこのオフの、最もビックなニュースになるんでしょう。
このプランは、伸びしろがたくさんありそうな選手がいっぱいいますから、とっても明るい未来を描けます。
そしてこのプランとペトロヴィッチ監督の価値観も、合致している、と思います。いい監督に、いい時期にめぐり合えました。
彼の続投決定により、未来図をリアルにしてくれます。
そう信じさせてくれるものを、今シーズン見せてくれた。期待したいです。

では、短期的プランは?ってところで、フロントはどう動くか。これは美しい中期的プラン現実のために、とっても重要です。
今オフは、とにかく一点。外国人をどうすんのかってこと。
ウェズレイの去就。オフの目玉です。そして、これはかなり難しい問題です。
どっちにするにしても、ギャンブルの要素は多分にあります。新たな外国人。来シーズンのウェズレイ。どっちも確証が薄っぺらいくせに、チームに与える影響は絶大。順位が10個ぐらい変わりかねないです。おおげさじゃなくて。

だした決断に、フロントがたてる来シーズンの目標設定がみえてくるはずです。
新外国人をとるのであれば、その名前にもよりますが、来シーズンは勝ちたいってこと。
ウェズレイの契約延長なら、まぁケガなくシーズンを過ごそうよ、という感じ。
僕なら、金額的に何も問題ないならですが、ウェズレイ残留です。
ただ問題あるなら、外国人なし。これもアリじゃないかと。
3シーズン後を見越して。格好よく言えば、日本のために、日本のストライカーのために、です。
先見の目があるかどうか。フロントの力が問われるところです。

お金があれば、悩みも少なくなるのでしょうが、そのためにはまず、勝たないと、です。
勝つ=スタジアムの集客。どんな努力よりも、これが一番効果大でしょ。スポンサーもそうですし。
勝てばスタジアムに客が集まる。客が増えればお金が増える。もっと強いチームを作れる。強いチームは勝てる。
勝たせてくれる選手の懐は、ホットになる。
こんなわかり易いサイクルで、この世界は成り立ってるんですよね。
夢はでっかくて、切なくて、厳しくて、人間らしさを感じないところがあるような気さえします。

”ゼロ提示”なんて言葉が飛び交うのが普通になったこのご時世ですが、ようは勝ちゃいいんです。
ただ、どんなに勝っても、みんなが幸せ、なんて契約更新は存在しないんでしょうけど。
この時期は、プロってヤツの厳しさを、いろいろ考えさせられます。

佐藤 寿人 3700 (+700)保留 服部 公太 3800 (+200)合意
駒野 友一 3700 (+600)保留 李 漢宰 1500 (+100)保留
下田 崇 4200 (+200)合意 柏木 陽介 720 (+120)合意
盛田 剛平 800 (+200)合意 高柳 一誠 660 (+60)合意
森崎 和幸 3300 (+0)合意 前田 俊介 750 (+0)合意
森崎 浩司 2100 (+300)保留 高萩 洋次郎 600 (+0)保留
吉弘 充志 780 (+30)保留 青山 敏弘 850 (+250)保留
西河 翔吾 750 (-150)合意 森脇 良太 600 (+0)合意

順番は順不同、金額は推定、単位は万円です。

2006年12月25日

Jユースカップ 決勝 vsFC東京
優勝

優勝です。ゆうしょう。てっぺんです。
サンフレッチェが日本一になったんです。うれしいっすね~

今年のユースからはいい話が届いていなかったんで、決勝まで進んだということに、ビックリしていたんです。
ところが、このゲームを見ていて、なんとなんととてもいいチームでした。
ボールはきっちりつなげるし、走れる、頑張れる。僕の大好きな感じです。
攻撃では平繁がアクセントをつけ、バリエーションは多い。
CBは不安定だなとは思いましたけど、彼らはまだ2年生です。とても集中していたことが、0に抑えることのできた一番の要因だったと思います。
FC東京には6番の森村というとびっきりな選手中心のチームでしたが、広島はみんなで闘い、信頼で結ばれていました。まさにチームの勝利でしたね。

これで3年ぶりに優勝を飾った広島ユースですが、ここ5年で4回の決勝進出、2回の優勝です。
この成績は、素晴らしいですよね。
試合後、言葉通りに喜びを爆発させていた森山監督は、大変なことをやってのけてると思います。
「自分が就任して、練習試合含めて春からこんなに負けたことはなかった」と自分で認めるチームを、決勝の舞台に立たせ、こんなに見事なゲームを見せてくれるんですから。
ほんと、すごいです。

森山監督のキャラクターが、ばっちりとはまるんでしょうね。
”ゴリさん”とか呼ばせといて、かなりシビアなところがありそうですもん。
そして、選手を連れてくるスカウトの方々。吉田の寮の環境。
これらすべてが融合して、いま理想的な形が出来上がりつつある感じです。
毎年トップへ選手を送り込み、戦力として組み込まれています。
広島のクラブとしての、この部分の方向性は素晴らしいです。
サポーターとして、誇りに思います。
はっきりいって、他チームに、とっても自慢できる部分です。

来シーズン、トップへ昇格する平繁は、
「広島ユースは強くなければならないチームだと思うし、常に優勝争いをしなければならないチームだと思う」と語っています。
とってもうれしいコメントじゃないですか。
ユニフォームに誇りをもってくれている。こういう言葉を発言できる。トップでプレーする資格ありです。
あとはその気持ちをプレーで、僕らに表現してほしいです。
ユース年代での紫のユニフォームは、常勝という地位を築き上げている最中です。
そうなるよう、これからも森山監督をはじめ、頑張ってほしいです。

平繁ですが、面白そうな選手ですね。
完全にキャラが、俊介とかぶっちゃてる感じですが、何かやってくれそう!という期待感を持たせてくれる選手です。
ペトロヴィッチのお眼鏡にかなえば、もしかしたら柏木ような活躍を、来期期待できるかもしれません。
ユースが活躍して、いい選手がどんどん生まれてくる。
トップチームは、すごい刺激を受けますよ。
ペトロヴィッチも、仕事にとってもやりがいがあるでしょうね。

いやぁ、優勝っていいですね。
なんだかんだいって、これほど気持ちいいものはないです。
そして、甲子園を思わせるあの感動。苦しい茨の道を登って。いいですねぇ。
思わぬところから(といっては失礼ですが)、涙ぐむ場面に出会えました。
今年の最後に、こんな場面に出合わせてくれたことを、感謝したいです。
”おめでとう”というよりも、”ありがとう”と言いたいです。
僕は応援する方で、人任せなんですが、こんな場面にたくさん出会いたいです。

2006年12月29日

2006年シーズンとは
ペトロヴィッチに出会えた

2006年は広島にとって、どのようなシーズンだったのか。を考えておきたいと思います。
まず3人の監督が指揮をしたということが、開幕当初の思惑と、大きく違った結果になったことを、失敗だったことを語っていると思います。
思えば今季の目標は、タイトル奪取でした。
夢物語ではなく、現実的なものとして、捉えられるものだった。
これは、2006年を振り返るにあたって、忘れてはいけないものです。

戸田とウェズレイを迎え入れてスタートした小野体制4年目は、完全につまずいた。
小野監督は理想を追ってしまった。
それ自体は悪いことだとは思わないが、まったくうまくいかなかった。これも仕方がない。
だが、その後の修正能力のなさが、問題だった。
痛恨だった。

一度狂った歯車を元に戻すのは、容易ではないことを思い知らされた。
8節を終えて勝ち星なしで辞任。思っていたよりも早い決断だったが、結果から見ると英断だった。
小野監督を引っ張っていても、改善は望めなかっただろう。
こんな形で小野監督と別れることになってしまうのは、寂しい気持ちもあったが、もうこれ以上、どうしようもないところまで追い詰められてしまっていた。

これを受けて、広島はW杯までの4ゲームを望月コーチの監督昇格という形をとった。
この難しい仕事を、望月監督は勝ち点というもっとも必要なものを奪うために、広島をぶっ壊してくれた。
みてくれもくそもない、ただゲーム終了後に勝っている。ということだけに選手を執着させ、見事勝ち点7を獲得。
この勝ち点は、とてつもなく大きなものだった。
望月監督のとった策は、4ゲーム限定という縛りがあったからこそできたことだろう。
残留の功労者として、望月監督は筆頭だ。今年を語る上では、外すことはできない。
本当に望月監督には、助けられた。

中断期間に入っても、なかなか新監督が発表されない中、織田強化部長が連れて来たのが、ペトロヴィッチだ。
これは、かなりのギャンブルだったと思う。はっきりいってかなり不安だったが、ペトロヴィッチは大当たりだった。
織田強化部長の目は、すごい。素直に褒めたい。
ペトロヴィッチの能力はもちろんだけど、それを見抜いて信じたフロント陣の、勝利でもあると思う。

初采配では勝利を収めたペトロヴィッチ広島だが、その後は、なかなか勝てなかった。
だが、やっているサッカーは確実によくなっていたし、ペトロヴィッチを選手がとても受け入れていた。
選手を見極め、日本人にはできないようなコンバートを平気でする。
監督としてのキャリアと自信を感じたし、彼のスタイル、哲学は、広島に合っていた。
カズがあんなにはやく戦線に復帰するとは思ってもみなかったし、青山、柏木の抜擢は、彼の功績。
ウェズレイと寿人の2トップを看板に、ゲームを支配して勝てるサッカーへと成長した。

勝負所は、21節の磐田をビックアーチに迎えたゲームだったと思う。
今シーズンは、本当に情けなくなるぐらいホームで勝てていなかったから、このゲームの勝利には、勝ち点3以上の大きな意味があった。
降格の不安は、この時点でほぼなくなり、27節のFC東京戦で、完全に消えてなくなった。
29節からの5連勝は、お見事。
内容も素晴らしく、負ける気はしなかった。ゲームを見ていて楽しかった。

最後は、10位でフィニッシュ。
喜ぶことはできない順位だが、あのスタートだったことを考えれば、十分評価できる。
ペトロヴィッチが就任してからは、もがきながらもよくやってくれた。
これから、という面で、夢を抱かせるようなゲーム内容、選手起用、結果だった。
これが、今シーズンの意味、だと思う。
ペトロヴィッチに出会え、広島は高い所を目指せることを、認識できた。

上を目指して戦う。という権利は手に入れたんじゃないだろうか。
小野監督での失敗により、ペトロヴィッチに出会えた。皮肉でもなんでもなく、これは事実だ。
小野監督の功績はもちろんある。それはそれとして感謝するけど、遅かれ早かれこういう結果は必然だったと思う。
ここまでが限界だった。
だから、一度壊れたけど、また新たにペトロヴィッチとともに上を目指せる。
もっと上を目指せる。そういう可能性を手に入れたシーズンだったと思う。

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日程・結果

39節 vs湘南(H) 2-0


天皇杯 3回戦 10/12
 vs大阪体育大学(秋田)

41節 10/25 vs鳥栖(H)

天皇杯 4回戦 11/2
 vs東京V(西が丘)

42節 11/9 vs仙台(A)

43節 11/22 vs草津(H)