確かに、ナビスコの敗退がすでに決まってしまっている広島にとっては消化ゲームだった。
僕は、このゲームを観戦するにあたったて、当然勝利を求めてはいたが、それよりも、望月監督が築き上げた、クラブ全体が結束し、1つの方向性にみんなで迷いなく進んでいく大切さ。そして、それができた時の強さを見せて欲しかった。
このゲームは、とても面白いゲーム内容だったと思う。
新潟は、次のラウンドに進む僅かな可能性を残していたし、37,000人を超える観衆に応えるためにも、高いモチベーションを持って、勝利を目指し最後まで戦っていた。広島も、決して劣らぬ気持ちを見せ、自らのサッカーを展開しようとファイトしていた。
とくに前半の広島は、いままで以上に、ボールを前にスムーズに運ぶことができ、ウェズレイ、公太が生きていた。ベットがセカンドボールをことごとくマイボールにしてくれ、そこからの展開がとても効いていた。
先制ゴールのシーンは、まさにビューティフルゴール。公太が、「蹴った瞬間決まると思った」というほどの最高のクロスを、「決めなければやばい」と感じたという寿人がきっちりゴールへ流し込んだ完璧なゴールだった。
1点奪えば勝てる。今の広島のDFラインにはそんな雰囲気さえ感じさせる。このゲームも、新潟は2バック気味にし、なりふり構わず攻め、26本ものシュートを放ったが、下田、吉弘を中心に、集中力は高く、安定感抜群のディフェンスで徹底的に跳ね返し続けた。本当に打たれ強くなった。誰一人怖いと思っていなかったはずだ。
このゲ-ムでMVPともいえる活躍を見せたのは吉弘だ。3バックの中央で常にリーダーシップを発揮しながら、少しでもラインを高くキープしようと努力し、危ないシーンでは身体を投げ出しシュートをブロックしていた。
彼自身がかなり自信をつけたことが伺えるし、周りからの信頼もかなり得ているんじゃないだろうか。シーズン序盤は、自らのミスで失点したゲームもあり、つらい時期もあったと思うが、彼がここまで成長してくれたのは非常に大きい。
僕がこのゲームで見せて欲しいと思っていたものは、チームの全員が見せてくれたと思う。特に、上野と戸田の頑張りは胸を打つほどだった。彼らベテランが率先してああいう姿勢を見せてくれ、それに引っ張られて、全員が、そして代わって入った選手も闘志を持ってプレーし、存分にその姿勢を伝えてくれたと思う。
望月監督は指揮を執った8ゲームで、十分な結果を残してくれたと共に、素晴らしいグループを築き上げてくれたと思う。
新監督がまもなく発表されると思うけど、みんなで戦うという今のチームのベースは、これからも継続していって欲しい。
サッカーとは、結果がすべてではないとは思う。
ただ、勝つということが、これほど気持ちいいものだということを改めて感じた。
ほんと新潟まで行ってよかった。