勝ち点を得るためにはこの戦い方を選択するしかない。相手に点をやらないことを第一に考え、寿人という決定力抜群のストライカーで、1点をもぎ取り勝利する。
今の現状、守備からゲームに入るのは当然のプランであり、みんなの意思統一は出来ていたと思う。
キックオフ直後という魔の時間を無難にすごし、広島は、うまくゲームには入れた。横浜F・Mが調子を崩していたこともあったが、リスクを犯さず、時計の針を順調に進ませる。相手のやりたいことをやらせない守備が出来ていた。
そんな中、下田のキックから寿人が抜け出し、ワンチャンスをものにしてくれた。願ってもない展開になったわけだ。まさに100点満点といっていい結果となった前半。欲を言えば、1点を奪ったあとにいい流れが来ていたので、あそこで2点目を取れていればという思いはあるが。
後半に入ると、横浜F・Mがなりふり構わず攻めてくるのは当たり前。2点目を奪えるか、どこまで耐えれるか。そんな状況の後半戦になったが、このゲームではよく我慢できていた。
相手に助けられた部分も大きい。この日の横浜F・Mは相当悪かった。最も怖い久保には余裕を持ってプレーさせず、久保はボールを触りたいために中盤まで下がっていってくれた。
時間は順調に経過し、80分まで来た。岡田監督は、ハーフナーを投入。前線に久保、大島、ハーフナーと3人入れ、パワープレーで強引にゴールをこじ開けようとする。
望月監督もすぐに対処した。戸田に代えて八田を入れ、相手の高さに対抗しようとしたはずだ。
しかし、ピッチで戦う選手たちにうまくメッセージを伝え切れなかった。明らかに迷いが生まれ、ベンチに確認に行く選手もいた。確かに望月監督の采配も簡潔なものではなかったと思う。戸田ではなく前線を削っても良かったのではないだろうか。もう残り10分をきっていた訳だし、「守りきれ」というメッセージが中途半端だったのは確かだ。
結局、混乱の中、相手のパワープレーに屈し、PKを与えてしまい同点。さらに、ハーフナーを抑えるために投入された八田が競り負け、逆転ゴールまで叩き込まれてしまった。本当にもったいない。最悪でも同点で終えなければならないゲームだったはずだ。最後のところの意思統一が出来なかった。
こういう結果を招いてしまった原因はいくつかあると思う。2点目を奪えなかったこと。前線でキープすることさえままならず、攻められっぱなしになってしまったこと。監督の意志が行き届かなかったこと。代わって入った選手が役割を果たせなかったこと。
最も大きかったのは、やはり監督の采配だと思う。岡田監督は、マグロンというつなぎ役の選手を代え、ハーフナーを投入。残り10分の戦い方を明確に示した。
一方、望月監督は、残り10分の戦い方に対して、自分の考えを、選手に伝え切れなかった。中途半端になるのが一番いけないし、みんなの意思を統一させなければ、しのげない。精度の高いロングボールを上げさせない為にキッカーにプレッシャーをかけに行くのか、上げさせてもいいからゴール前に人数をかけて跳ね返すのか。
監督の力量、経験の差が出たなと感じた。80分までは、プラン通りだったはずだ。岡田監督の采配も別に驚くものではないし、当然のものだった。そして、望月監督の采配も当然だ。ただ、その戦い方を理解したかどうかの差。そして、その意志を受けて入った選手が仕事をしたかどうかの差だった。
ゲームらしくはなってきた。あと一歩までのところまで来たと評価すべきなのだろう。ウェズレイは「いいグループになってきた」というコメントも残している。
ただ、早く結果が欲しい。中断まであと2ゲームだ。勝利で何かは変わるはず。大宮、福岡は、決して楽な相手ではないが、勝てない相手でもない。もう一度全員で戦うしかない。
勝利を届けてくれ!寿人と一緒に喜びたい!みんなで喜びを分かち合い、みんなでこの苦しい戦いを乗り越えていこう。