前半26分、ジニーニョに退場が宣告された。それがすべてだった。
立ち上がりは、広島の方が良かった。見ているほうも、プレーしている選手もそう感じたと思う。相手の良さをうまく消せていたし、チャンスも作れていた。浦和の選手のミスもあったが、中盤のプレッシャーは良く効いていた。
それだけに、26分のシーンは悔やまれる。始めてワシントンにいい形でボールが入り、うまく前を向かれてしまった。ジニーニョはPKにならないように倒すしかなかった。一発でレッドカードは厳しい気もするが。
このファウルによりあたえたFKをサントスに決められてしまう。下田はこのFKは、絶対止めなければならなかった。前節、同じような位置でのFKを、壁を越してニアサイドに決めたサントスは、今回は壁の横を通しファーサイドを狙ってきた。下田は完全に逆を付かれてしまった。
退場者を出し、これから苦しい戦いになるのに、1点のビハインドまで背負ってしまった。守護神であるなら、なんとしてでも止めなければならなかった。このゲームに希望をもたらし、チームメイトを勇気付けるためにも。
さらに、小村の信じられないミスから失点。ベテラン選手が、苦しい状況を落ち着いて対処し、救ってほしかったのだが。
その後は、持ち直してよく戦っていた。運動量は多く、決定機も作れていたが。ベットはやはりシュートを枠へ飛ばすことができなかった。ウェズレイのように、彼も正確なシュートを打てれば。彼の元にシュートチャンスはやってくるのだが。
浦和は余り良くなく、この時間に1-2にする事が出来ていれば、また展開も違っただろうし、悔やまれる。
徐々に運動量が落ちてきて、ディフェンスラインは苦しい局面が多くなり、3点目、4点目を奪われてしまった。10人の時間が長すぎたか、持ち堪えられなかった。
ウェズレイが開幕から3戦連続となるゴールを決めて、1点を返して、一矢は報いたが、タイムアップ。 今シーズンの初勝利をあげることはできず、1-4での敗戦。決して、点差と力の差が比例しているわけではないと思うのだが。
攻撃が寿人を狙って裏を狙うようなボールが多すぎるように感じた。1人、2人をかわして、局面を打開できるドリブラーがほしい。ウェズレイもキープはできるが、ドリブルでかわしていくタイプではない。俊介と浩司に期待したいのだが、このゲームではベンチにも入っていなかった。彼らの力は必要不可欠だと思うのだが。
このゲームも小野監督は動くのが遅すぎたと思う。3点目を奪われたのは、彼の責任が大きい。いい形は作っていたが、1人少ないので疲れてくるのは当然だし、2点を返さないといけないのだ。ギャンブル的な交代も必要だっただろう。自ら動いてゲームの流れを変えることは、監督の大きな役割だ。ベンチにそういう選手がいないということか。
浦和は、まだまだいいサッカーをしているとは思えなっかた。ただ、セットプレーで先制し、追加点をきっちり奪えるところはさすがだ。18人の戦力という面では、やはり広島より上回っている。
前半42分、戸田がボールを蹴り上げて、警告を受けてしまったシーンが、監督と選手の気持ちを代弁しているような気がした。
うまくゲームを進めている手ごたえはあるのに、失点してしまう。崩されたわけじゃないし、相手に対して劣っているわけじゃないのに、負けている。うまく歯車がかみ合わないことへの苛立ちを象徴していた。
ビックアーチに降り続けた雨は、広島の選手、サポーター共に、つらくて、冷たい雨となってしまった。